女性の一人暮らしで初期費用はいくら必要?平均は?

女性の一人暮らしで初期費用はいくら必要?平均は?

女性の一人暮らしの初期費用はどのくらいかかるでしょうか? 今回は、主に賃貸マンションの入居にあたってかかる費用をまとめました。賃貸にかかる費用、引っ越し代、家具、家電の費用、安く抑えるコツなどを解説します。

一人暮らしにかかる初期費用は家賃の5倍程度見ておく

これから一人暮らしを始めようと考えている女性の中で、実際にどの程度の予算を準備しておけばよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。 特に地方から都内へ出てきて初めての一人暮らしとなれば、相場もわからず、いろいろと悩まれていると思います。 そこでまずは賃貸マンションに入居する場合にかかる初期費用についてご説明します。

結論からいうと、一般的な初期費用の総額は、家賃の5倍程度かかると見ておけば間違いありません。 ただし地域によって敷金、礼金などは慣習も異なりますので、こちらを読んだうえで、詳細は実際に住もうとお考えになっている地域でご確認ください。

賃貸にかかる初期費用

賃料

賃料とは、いわゆる家賃のことです。敷金、礼金などの金額もすべてこの賃料を元に計算します。 賃料は地域により大きく代わりますが、仮に東京で人気の駅周辺に住む場合、吉祥寺駅で約8.2万円、恵比寿駅で約12.6万円、中目黒駅で約10.2万円(すべてワンルーム・1K・1DK)がおおよその相場です。

また大阪で人気の駅周辺の家賃相場は、北浜駅で約6.9万円、大阪天満宮駅で約6.5万円、南森町駅で約6.5万円です(どちらも2018年8月現在)。これらの家賃相場を元に、自分が住みたい、住める地域を選択していきます。

敷金・礼金

次に敷金・礼金です。敷金とは、家屋や部屋を借主が貸主に対して預けておく保証金をいいます。 通常は借主が住んでいる際に部屋を汚したり、損傷させたりした場合は、この敷金を修繕費として充当します。 時にそうしたことがなかった場合は全額、修繕費として使用した場合は差し引かれて残った金額を退居の際に返却されます。敷金の額は地域によっても異なりますが、賃料1カ月分を見ておけばよいでしょう。

続いて礼金ですが、これは入居する際に、部屋を所有する貸主に対して、文字通りお礼の意味を込めて支払うものです。 敷金同様、賃料1カ月分が目安ですが、礼金はあくまでもお礼として支払うものですから、退居の際に返却されることはありません。また最近は地域に限らず礼金のない物件が増えています。

仲介手数料

仲介手数料は、借主が貸主と賃貸契約を結んだ際、物件への案内や契約関連のとりまとめを行った不動産会社に支払うものです。 金額に関しては宅地建物取引業法により上限額が決まっていて、賃貸の場合、貸主と借主の合計額(賃料の1カ月分)です。ちなみに賃貸の依頼者どちらか一方から受けることができる仲介手数料は、依頼者の承諾を得ている場合を除き、賃料1カ月分の0.54倍となっています。

そのため借主だけに1カ月分の手数料が請求されることは、本来であればありません。しかし賃貸契約書に仲介手数料を1カ月分支払いますと記載されていれば、その時点で承諾をしたことになってしまいますので、契約をする際には文書をしっかりと確認するようにしましょう。

火災保険等

火災保険というと、家を購入した際に入るものと思われるかもしれませんが、賃貸契約であっても火災や水漏れなどに備え、損害保険に加入する必要があります。 不動産会社を通さずに個人で加入することも可能ですが、その際は多くの場合、加入証明を求められます。金額は一人住まいであれば、1.5万円程度が目安です。

賃料の目安は最大で手取りの3分の1まで

初めての一人暮らしとなれば、毎月生活していくのにどの程度のお金がかかるか不安になるのではないでしょうか。 その中でも賃料は一番大きな支出となるため、現在の自分の収入に対して、どの程度までなら支払えるのかは気になるところです。

一般的に、賃貸物件に住む場合、賃料は最大で手取りの3分の1が目安となります。 ボーナスがしっかりと出る場合は、これよりも多少高くても大丈夫な場合もありますが、ボーナスを当てにし過ぎると、万が一、減額されてしまえば、生活がかなり苦しくなってしまうリスクがあるため、やはり3分の1に抑えたほうがよいでしょう。 またこの3分の1とは、あくまで手取りの3分の1であり、額面の3分の1ではありませんので、注意してください。

引っ越しにかかる費用

引っ越し代(近距離・長距離)

次に引っ越しにかかる費用についてご説明します。引っ越し費用は移動する距離、荷物の量、そして時期によって決まります。 軽トラック1台であれば、通常期(5月~1月)で約4.1万円、繁忙期(2月~4月)で約4.8万円が目安です。ちなみに距離は50km以内であれば約3.5万円(3.9万円)。200km未満で約4.2万円(4.7万円)、500km未満で約5.2万円(5.3万円)が目安となるでしょう(カッコ内は繁忙期)。

引っ越し代を安くおさえる方法

引っ越し代を安く抑えるには、単身パック、一人暮らし専用など各社がお得なプランを用意しているので、それを確認したうえで2~3社に相見積もりを出すことをおすすめします。 なお、一人暮らし用のプランは訪問見積もりがない場合があります。その分、手間は省けますが、相見積もりをすることはできなくなりますので注意が必要です。

また初めての一人暮らしであれば、荷物の大半を占める大型家具、家電を引っ越し当日に直接、引っ越し先に届けてもらうようにすることで荷物を減らせば、それだけ料金も安くなります。 ただし特に遠距離引っ越しの場合、荷物が先に届いてしまう、引っ越しの荷物搬入中に鉢合わせになってしまうといったこともありますので、可能であれば前日もしくは翌日届けにしてもらうことをおすすめします。

家電にかかる費用(初めて必要になるもの)

冷蔵庫

初めての一人暮らしでは、家電も一通りそろえる必要があります。 安く抑えるポイントはすべての家電を同じ店舗で購入することです。そうすることで割引額が大きくなる可能性が高まります。 では具体的に家電選択のポイントをご紹介します。まずすべての家電に言えることですが、引っ越し先であらかじめ設置する場所を決め、サイズを確定しておきます。 購入してから入らなかったとなっては、時間、お金の無駄になりますので、これは必ず行ってください。

冷蔵庫を選ぶ際のポイントは、サイズ内である程度大きめのものにすることです。 自炊するしないによっても変わってきますが、仕事を持っていて、一人暮らしをしていると、買い物はどうしても週末にまとめ買いといった形になりがちです。 その際、小さめの冷蔵庫では入りきらないケースも出てくるため、予算があれば、大きめを選択しましょう。大きくなれば電気代もかかるのではと思われるかもしれませんが、実は大型のほうが高額になる分、性能も高く、電気代も安く抑えられます。 自炊するなら最低100リットル以上、できれば200リットル以上の容量のものがおすすめで、予算的には3~5万円です。

電子レンジ

電子レンジはそれを使って何をするかによって価格は大きく変わってきます。 単に温めるだけで使うのであれば、5,000円もあれば購入が可能ですが、本格的な調理もしたいとなると、スチーム機能や時短機能など多機能レンジが必要となり、価格も高額になります。目安としては1万円~2万円台です。

洗濯機

最近はドラム式洗濯機が増えていますが、ほとんどの場合、10万円を超えてしまうため、価格を抑えるのであれば、縦型がおすすめです。冷蔵庫と同様に週末にまとめて洗濯をするのであれば、一人暮らしであっても5~7kgにすれば洗濯回数を抑えられ水道代の節約にもなります。価格は3万円前後が目安です。

炊飯器

一人暮らしでなおかつ女性であれば、一般的には炊飯器も3合炊きで十分な大きさです。また最近では一人暮らし用に0.5合から炊ける小型炊飯器もあり、毎回炊き立てのご飯が食べたいといったかたにはおすすめです。

炊飯器の主な加熱方法はマイコン炊飯・IH炊飯・圧力IHなどがありますが、これは好みもありますので、現在、自宅で使用しているものと同じものを選べば間違いありません。価格は5,000円程度からありますが、自炊中心に考えているのであれば、毎日のことですから多少高くても美味しいご飯が炊けるものをおすすめします。

テレビなど

最近はテレビを見ないため家にテレビを置かないといったかたも増えています。もちろん人それぞれの考え方はありますが、一人暮らしの場合、テレビがあったほうが何かと便利であることも間違いありません。

テレビを選ぶポイントは大きさです。大画面テレビは魅力的ではありますが、部屋の大きさによっては圧迫感が出てしまい、窮屈さを感じるようになってしまいます。そこで大きさを選ぶポイントは「視聴距離」です。一般的にテレビ画面の高さの3倍が理想的とされているため、その範囲内で選べば問題ないでしょう。価格は2~4万円が目安になります。

家具にかかる費用(初めて必要になるもの)

布団

自宅で使用していた布団をそのまま使っても問題はありませんが、新しいものを購入する場合、1万円前後で購入可能です。しかし毎日の上げ下げが面倒くさい、眠くなった時にすぐに眠りたいなどの理由でベッドにする場合は、1~3万円前後が目安になります。ただしベッドにする場合でも、家族や友人などが泊まりにくることがある場合は、お客様用として布団を1組は用意しておくとよいでしょう。

カーテン

カーテン購入で気をつけなくてはサイズ選択です。丈が短い、床についてしまうほど長いなど丈が合わないと見た目が悪いばかりか、冷暖房効率も落ちてしまいます。購入をする前に必ずサイズの確認を忘れないでください。

カーテンには遮光、抗菌、UVカットなどさまざまな機能を持ったものがあります。もちろん高機能になればそれだけ価格も高くなりますが、女性の一人暮らしの場合、防犯面も考慮し、ワンランク上のカーテンを選択されることをおすすめします。価格は1カ所で5,000~1万円が目安となります。

ダイニングセット

一人暮らしであれば、必ずしもダイニングセットが必要ではありません。しかしダイニングに憧れがある、一人暮らしだからこそ自分好みのリラックス空間をつくりたいといった場合のダイニングセットの選び方、価格の目安をご紹介します。

一般的に一人分のテーブルスペースは、横60cm・縦40cmです。ただしダイニングセットとなると、最小のサイズでも横60cm・縦80cmです。これに椅子のスペース、座った際のスペースを考慮してサイズを選択します。価格の目安はテーブル1台、椅子2脚で1.5~2万円前後が目安です。

フリマアプリなども駆使すれば安く購入できることも

引っ越し費用、家電、家具、生活雑貨など初めての一人暮らしの場合、さまざまなものにお金がかかります。そこでできるだけ節約するためには、家電、家具などを安く購入できるお店で購入することがポイントになります。

家電量販店、ホームセンターはもちろん、リサイクルショップなども2~3店舗はチェックして価格差を確認します。またネットの価格比較サイトも必ずチェックしましょう。家電はこだわりがなければ、型落ちのものや展示商品を買えばかなりお得になる場合もあります。そして生活雑貨は100円ショップでほとんどのものをそろえることが可能です。

さらに最近はフリマアプリにも多数の家具、家電が出回っていますので、定期的にチェックしていると掘り出し物を見つけることができます。探している商品を登録しておいて、その商品が出品されるとアラート表示が出るアプリを活用するのもおすすめです。

ほかにも最初から家具やエアコンなどが付いている物件や、冷蔵庫、洗濯機などを共有で使えるシェアハウスにすることも、初期費用を抑えるための方法の一つです。

生活雑貨にかかる費用

キッチンまわり

キッチン周りで最低限必要なものといえば、包丁、まな板、ボウル、おたま、片手・両手鍋、フライパン、ラップ、アルミホイル、食器、調味料、食器用洗剤、スポンジなどです。これらのほとんどは100円ショップでもそろえることは可能ですが、包丁、まな板、鍋、フライパンなどは長期間使うものですから、高額なものを用意する必要はありませんが、スーパーやホームセンターでそれぞれ1,000~2,000円前後のものを購入するとよいでしょう。

バス・トイレ

バス・トイレで必要なものは、洗面器、風呂椅子、ソープディッシュ、バス・トイレマットなどのほか、トイレットペーパー、ボディーソープ、シャンプー、リンス、コンディショナーとバス・トイレ用洗剤などです。シャンプーやボディーソープ、リンス、などはこれまで使っていたものをそのまま使われると思いますが、そのほかは100円ショップでそろえられます。バス・トイレマットは500~2,000円前後で好みの柄、色のものを選択しましょう。

洗面台・洗濯関係

洗面台で必要なものは歯ブラシ、歯磨き粉、洗顔フォームなどで特に雑貨は必要ありません。もし余裕があれば洗面台を掃除するようのスポンジを100円ショップで購入しておくとよいでしょう。

洗濯関係で必要なものは洗剤、柔軟剤、漂白剤以外にピンチハンガー、ハンガー、洗濯物入れカゴなど100~500円前後でそろえられます。これ以外であると便利なのは、梅雨時に部屋干しで使える部屋用物干しや布団乾燥機です。部屋用物干しは2,000円前後、布団乾燥機は1万円前後が目安です。

その他

上述したもの以外で必要な生活雑貨は、タオルです。これらは多いほうがいろいろと使い手がありますので、100円ショップで購入し、ストックしておきましょう。またバスタオルは毎日洗濯したいというかたは最低でも3枚は用意しておきます。

ほかにも電球や蛍光灯の替えを用意しておけば、夜中に切れてしまった時も安心です。またハサミ、のり、筆記具などの文具も普段は使わなくともいざという時にないと困りますので、自宅で使っていたもので構わないので用意しておくことをおすすめします。

単身女性なら気にしておきたい防犯にかかる費用

モニター付きインターホン

女性の一人暮らしで気をつけなければいけないのが防犯です。もちろん防犯対策がしっかりとしているマンションであればよいのですが、そうなると賃料も高くなってしまいます。そこで個人でできる防犯対策にかかる費用目安についてご紹介します。

まず低予算でできる防犯対策としておすすめなのがモニター付きのインターホンです。元々室内外で通話ができるタイプのインターホンであれば、モニター付きのものに交換しても2~3万円で済みます。また日曜大工が得意で自分で交換することができれば、さらに安く交換することも可能です。

配線の延長、増設が伴う工事になると工事費用だけで4万円以上になってしまいますが、最近ではワイヤレスタイプのものも出ているので、気になるかたは家電量販店やホームセンターでチェックしてみましょう。

窓の防犯フィルム・窓サッシ用補助ロック

モニター付きインターホン以外にも自分で取れる防犯対策があります。それは窓に取り付ける防犯フィルムや窓サッシ用の補助ロックです。特に1~2階の低層階に住む場合は効果の高い防犯対策になります。

防犯フィルムの価格相場は3,000~4,000円前後です。ここで注意すべき点は間違えて飛散防止フィルムを購入しないことです。飛散防止フィルムは割れた窓が飛散しないためのもので、割れを防ぐものではないため、防犯対策にはなりません。窓サッシ用補助ロックの価格相場は500~2,000円前後です。

これらの防犯対策は自分でも比較的容易にできますが、賃貸物件の場合、貸主に了解を得なければできない場合がありますので、必ず購入する前に確認するようにしましょう。

オートロックのマンションにすると賃料はどのくらい変わる?

マンションの防犯対策として最近はオートロックのマンションが増えています。オートロックは防犯対策はもちろん、訪問営業や新聞勧誘も簡単に断ることができるので、女性の一人暮らしでは、できれば住みたいと思われるでしょう。そこで問題となるのが賃料です。オートロックとそうでないマンションではどの程度、賃料が変わるのでしょう。

地域によっても変わってきますが、一般的にオートロックとそうでないマンションの賃料は2~3万円はかわってきます。ただしこれは単純にオートロックがあるだけで高くなっているわけではありません。オートロックのマンションは比較的最近につくられたものが多く、築年数が浅いこと、オートロック以外にも室内洗濯機置き場があったり、風呂・トイレが別になっていたりと設備が充実していることも賃料が高い理由になっていることが多いようです。

まとめ

ここまでご紹介してきたように、初めての一人暮らしは引っ越し費用以外にも多くの費用が必要となり、概算でも20~30万円はかかります。もちろん住む場所によってはさらに高額になる場合もあります。重要なことはとにかく安く済ませようとし過ぎないことです。これから最低でも2年間は暮らしていく場所ですから、少しでも快適に過ごそうと思えば、インテリアにはこだわる、防犯対策だけはしっかりとしたマンションにするなど、お金をかけるところと抑えるところを明確にします。そうすることが、ストレスを抑え、快適な生活をするためのもっとも大切なポイントになるでしょう。

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