独身女性のマンション購入で後悔をしないために知っておくべきこと【資金面・生活面】

独身女性のマンション購入で後悔をしないために知っておくべきこと【資金面・生活面】

女性がマンションを購入するにあたり「後悔をしたくない」と思うのはあたりまえ。

過去にマンションを購入した方がどういった点をもっと知っておけば良かったと思っているのでしょうか?また、どういった点を押さえれば快適で安全なマンション生活が送れるのか押さえておくべき点をまとめてみました。

マンションの購入は後悔してしまうこともある

何度も見学をし、検討をして購入したマンション。

ただ実際に暮らし始めて見ると、こんなはずではなかった、もっとこうしておくべきだったなど、少なからず後悔をしてしまうケースも珍しくはありません。

しかし、マンションはその多くが数千万円もする買い物ですから、できる限り後悔のないようにしたいものです。そこで今回はマンション購入でよくある後悔の事例を紹介しつつ、そうした後悔をしないためのポイントについてご説明します。

資金面での後悔

マンションを購入して後悔することは、資金面、生活面の大きく2つに分類できます。ここではまず、資金面について、よくある後悔の事例をご紹介します。

ついつい予算をオーバーした物件を購入してしまった

冒頭でも触れたように、マンションを購入する際には、いくつもの物件を見学し、自分の理想に近いものを探されると思います。もちろん高額の買い物ですから、たくさん見学してじっくりと検討することに何の間違いもありません。

しかし一点、気をつけなければいけない点として、多くの物件を見学し、比較検討していくうちに、どうしてもグレードの高い物件に目がいってしまいます。そして数千万円の買い物となると、日常の金銭感覚がなくなってしまい、予算を○○万円ぐらいオーバーしても、このぐらいなら誤差の範囲だなと勘違いしてしまうのです。

当初の予算内に収めていれば、まだ毎月支払いのほかに貯蓄をすることも可能かもしれません。しかし予算オーバーの物件を購入すれば、貯蓄は難しく、後悔することになる可能性は高くなってしまうといえるでしょう。

管理費や修繕積立金が大幅に上がった

マンションを購入した際、毎月のローン支払い額だけを考えて予算設計をすることも、後悔することになる大きな要因です。マンションの場合、毎月のローン支払いのほか、管理費や修繕積立金も必要になります。

現在の家賃と同額程度であれば支払いは問題ないと考えている場合の危険性は、こうした維持費が別にかかることに大きく関連しています。将来的に増加する管理費や修繕積立金の額を加えたうえで予算設計をしていなかったことで、毎月の支払いが非常に厳しくなるといったことはよく起こりがちです。

また、これらの維持費を考慮したうえで予算設計をしたとしても、必ずしも安心というわけではありません。

なぜなら維持費の額は常に一定というわけではないからです。

入居者が減る、修繕に思った以上に費用がかかってしまったなどの事情で、維持費が値上げされることは決して珍しいことではありません。なかには管理費が一気に倍になったというケースもあります。維持費が重荷になることで、毎月の支払が苦しくなり、賃貸のままにしておけば良かったと思うのも、マンション購入で後悔することの大きな理由のひとつです。

さらにマンションを購入すると、賃貸と違い、固定資産税の支払いも発生します。毎年4~6月が支払い時期のため、これに合わせてお金を用意しておかないと資金的にかなり苦しい状況に陥ることになります。

投資用だったはずが家賃収入が当初より下がってしまった

マンション購入の目的として、住居用のほか、投資を目的として購入されるケースも少なくありません。

老後の蓄えとして、資産運用のひとつとして、マンション購入されるかたも多いのではないでしょうか。しかしこれも上手くいけば、家賃収入を得て、それをローンの返済に充てることが可能ですが、入居者がいなければ収入はゼロです。入居者からの家賃が発生するまでは家賃収入がない状態でローンの支払いをしなければなりません。

さらに、入居者がいる場合でもリスクはあります。仮にその入居者が退去してしまえば新たに入居者が確定するまではまた家賃収入が途絶えます。

また、購入時よりも築年数が経っているため、家賃を下げなければ入居者が付く可能性は低くなる可能性もあります。築年数が経っても家賃を下げないためにはリフォームが必要ですが、当然、リフォーム費用は自腹です。そのため退去者が出たら、家賃を下げる、もしくはリフォーム費用をかけて入居者を探さなくてはなりません。

ほかに気をつけなければいけないのは、自分は投資用のため新築物件を購入したとしても、その物件を貸し出す時は中古物件になるということです。

一般的に新築の場合、チラシやパンフレットなどの販促費用が上乗せされるため、中古物件よりも若干高くなります。つまり自分が購入する際は新築物件の相場金額で購入し、貸し出す時には中古物件の相場金額で家賃設定をしなければならないということです。これによって当初の予算設計が狂ってしまうことも、マンション購入で資金面において後悔することの理由のひとつです。

生活面での後悔

続いてマンション購入において、資金面と並んで後悔することの多いもうひとつの理由である生活面についての事例をご紹介します。

転職して職場までが遠くなってしまった

職場から近いことを条件としてマンションを購入したものの、購入後に転勤、転職によって職場が遠くなってしまうことは、生活面における後悔のなかでも大きなもののひとつです。賃貸であれば新しい職場の近くに引っ越しをすることも可能ですが、購入してしまった場合、簡単に引っ越すわけにはいきません。

すぐに買い手や入居者(賃貸にした場合)が見つかれば少なくとも金銭的には大きな後悔はしないで済むかもしれません。

しかしすぐに見つからなければ、それまでの間、誰も住んでいないマンションのローンと同時に、新しい住居の家賃も支払わなければなりません。また引っ越しの必要がなかったとしても、交通費や通勤にかかる時間は大幅に増えることになります。どちらにしても経済的、時間的に生活面で大きな負担がかかることが、後悔につながります。

マンションの管理体制や周辺環境が悪化しトラブルが増えた

マンションで生活するうえで気になるもののひとつに、近隣トラブルがあります。

多くの住民がひとつの建物のなかで生活するわけですから、管理体制がしっかりしていないと頻繁にトラブルが発生することも十分に考えられます。

そこで多いのが、マンションを購入した時点では、管理人が常駐し、トラブルもなく平和に暮らせていたものの、数年後に管理会社が変わる、管理人が変わるなどで、管理がずさんになりトラブルが起きやすくなってしまうといったケースです。

もちろん管理会社や管理人に対し苦情をいうことで改善される場合もありますが、それ自体も大きなストレスでしかなく、こうした時にマンション購入を後悔するかたは多いようです。

また例えば結婚していて、お子さんがいた場合、お子さんの学校の近くであったり、図書館、病院といった公共施設の近くであったりと、環境を重視して住む場所も決められると思います。

しかし独身の場合、当然ながら自分の都合が最優先になるため、駅の近く、明るい繁華街の近くなどが住む場所を決める際の重要な条件になるのではないでしょうか。

しかし駅や繁華街に近い場所は利便性が高い反面、治安が悪いことも多く、住環境としては良くないケースも少なくありません。そういった場所に住むことは、独身女性として不安も多くなります。

購入後に結婚し、ワンルームマンションが売れない

マンションを購入する時点では、結婚の予定がなかったため、一人で住む用にワンルームマンションを選んだものの、その後、結婚が決まり、いざマンションを売却しようとしてもなかなか売れないというのもマンション購入で後悔する理由となります。具体的にワンルームマンションが売却しにくい理由として次のようなことが挙げられます。

1.風呂・トイレ・洗面所が一緒の3点ユニットで収納も少ないなど設備が良くない

2.Wオートロック、窓センサーがないなどセキュリティが悪い

3.住民の多くが賃貸人であり、管理組合がうまく運営されていない

4.賃貸に出したはじめの家賃の8~10万から、すぐに4~7万程度に下がってしまう

5.ワンルーム物件は安普請であることが多い

6.ワンルームマンションは金利が高い…1.3%~2.0%(コンパクトマンションであれば0.4~0.7%で通常の安い住宅ローンが使える)

7.ワンルームマンションは売値に利益がたくさん乗っている…30%程度(コンパクトマンションは10~15%でファミリーマンションと変わらない程度)

後悔しないマンション購入・生活を送るためのポイント

ここまで資金面、生活面の両面からマンション購入を後悔する事例をご紹介しました。ここからはそれを踏まえ、後悔せずにマンション購入する、後悔しないマンションライフを送るポイントについて解説します。

ローンを組むときの返済可能額・返済タイプ

資金面での後悔で一番大きいのは、やはりローンの金額でしょう。そこでローンを組む前に注意することについていくつかのポイントをご紹介します。

まず気をつけるべきポイントのひとつは、月々の返済可能額と借入可能額の違いをしっかりと理解、把握することです。

借入可能額とは、金融機関が現在の収入を基に、最大で貸すことができる金額です。

そして返済可能額とは、月々の収入のなかから、住宅ローンの支払いに充てることができる最大の金額です。つまり借入可能額と返済可能額はまったく別物になります。借入可能額だけを目安にマンションを購入すると、毎月の返済が厳しくなるといったことはよく起こりがちですので、十分な注意が必要です。

また住宅ローンの支払い方法は元利均等返済と元金均等返済の大きく2つに分けられます。金利が高くなるものの、毎月の返済額を大きく変えたくない場合は元利均等返済。初期は返済額が多くなるものの、元金の返済に伴い返済額が減っていくため、将来的に負担を減らしていきたい場合は元金均等返済を選択するのが一般的です。

ただし現在の年齢、収入によって必ずしもどちらが有利ということではないため、どちらを選択すべきか専門家の意見をしっかりと聞くことをおすすめします。

いまの家賃+更新料・保険料より支払額が上がらないようにする

賃貸ではなく持ち家になるため、月々の支払いは賃貸の時よりも多少は高くなっても仕方ないと考えるかたは多いかもしれません。

しかし急激に収入が上がるのでない限りは、現在の家賃(+更新料)、保険料よりも支払額が上がらないことを前提としてローンを組むことをオススメします。

毎月のローンの支払いでは、今現在の生活にどの程度、余裕があるのかも考慮する必要があります。毎月のローン返済額が家賃と同程度であればそれほど問題ないと思われるかもしれません。

しかし、今の生活が家賃を払ってギリギリの生活だとすると、それと同額のローン額を支払っていくのは非常に危険です。なぜなら頭金として多くの蓄えを使ってしまう可能性が高く、さらに将来、失職したり病気などで長期療養が必要になったりするとなれば、すぐにローンの支払いが滞ってしまいます。

また一般的に収入に対するローン額の比率は、25%以内に抑えることを目安とすると、返済はそれほど厳しくならないと言われています。いまの家賃+更新料・保険料より支払額が上がらないこと。そして月々の返済負担率は25%以内に抑えることが、無理なく支払いができる住宅ローン金額のポイントになります。

ボーナス返済よりも繰り上げ返済

住宅ローンを少しでも早く終わらせる方法として、ボーナス併用型返済や繰り上げ返済があります。どちらも通常のローンに比べ早く返済を終えることができますが、オススメはボーナス併用型ではなく繰り上げ返済です。

ボーナス併用型は、将来的にボーナスが減額、もしくは出なくなってしまった場合など会社や社会の景気によって支払いが厳しくなるリスクがあります。また特に独身女性の場合、ボーナスまでローン返済に充ててしまうと旅行や買い物といった多くの楽しみも失ってしまう可能性が高くなります。

こうしたリスクを避けるには、通常の給与だけでローンを組み、ボーナスは生活費や遊興費に使い、余ったら貯蓄しつつある程度の額になった時点で繰り上げ返済をするようにします。このほうが余裕を持って返済をしていくことが可能になります。

生活面で後悔しないためには徹底的にシミュレーションをする

新たな場所で生活を送る場合、賃貸であろうと購入であろうと何かしら予定外のことは起こります。

ただ違う点は、賃貸であれば引っ越しができますが、購入の場合、簡単に引っ越すわけにはいかないということです。そのため特に購入の場合は、事前にさまざまなシミュレーションをすることが後悔しないための重要なポイントです。ここではそのなかでも必ずチェックしておくべきこと2点についてご紹介します。

1.駅からマンションまでの距離、治安

最寄りの駅からマンションまで歩いたら何分かかるのか、自転車では何分かかるのか、昼と夜の雰囲気はどのぐらい変わるのかといったことは必ずシミュレーションしましょう。

また自転車の場合、駅に駐輪場はあるのか、ある場合、無料か有料かなども細かくチェックします。そして少し駅から距離があるマンションの場合、バスは何時まで動いているのか、タクシーは駅周辺ですぐに捕まえられるのかといったことも見ておくと、仕事で帰りが遅くなった時なども安心です。

さらに病院、交番、商店街、コンビニ、スーパー、飲食店などもチェックします。特にコンビニ、スーパーや飲食店は朝と夜にチェックし、開店と弊店時間、そして客層を見ておくと実際に住み始めてから自分の生活時間に合っているか、治安はどうなのか、気軽には入れるかどうかなどが確認できます。

2.マンション周辺の騒音、排気ガス

国道、街道沿いにあるマンションは大通りに面しているということで女性でも安心して住みやすいというメリットがあります。

反面、自動車やバイクの騒音に悩まされる、排気ガスで洗濯物が干せないというデメリットもあります。騒音ぐらいと思われるかもしれませんが、場合によっては寝不足になって健康を阻害する可能性もあります。

また洗濯物を外に干せないとなると、乾燥機や部屋で干す用のハンガーなど予定外のものを購入しなくてはならなくなります。そこでマンションを見学する際、何階であれば騒音が気にならないか、洗濯物を外に干せるかをチェックしましょう。

結婚したら売るか、貸せるマンションを考えておく

マンションを購入した時点では何の後悔もなかったものの、暮らしていくうちに生活環境や自分の環境が変わることで、満足度が下がってしまうこともあります。

例えば先述したようにマンション購入後に結婚した場合、二人では手狭になり売却、もしくは賃貸にしようとしてもなかなか買い手(借り手)が見つからないといったことが挙げられます。

そこで仮にマンション購入後に家族が増えることになった場合でも後悔しないようにするには、一人暮らしでもワンルームではなくコンパクトマンションを購入することです。

ワンルームマンションのデメリットは先述したように、売ったり、貸したりする際、すぐにその相手が見つけづらいことです。そこで自分が購入できる予算の範囲内でワンルームではなくコンパクトマンションにすれば、結婚当初はそのまま二人で暮らせますし、お子さんが生まれた場合でも比較的、楽に買い手(借り手)を見つけることができます。

将来的に家族が増えることを見越し、売る、貸すことを考えたうえでのマンション購入であれば、後悔をする可能性を抑えることができるでしょう。

まとめ

今回、マンションを購入したかたが後悔するポイントと、後悔しないためにできることについてご紹介しました。

しかし、それでも初めてのマンション購入となれば、何をチェックすれば良いのか、住宅ローンはどういったタイプのもので支払いは毎月いくらにすれば良いのかなど、わからないことも多いと思います。

わからないままに購入すれば、当然ながら失敗して後悔する可能性も高くなります。また何がわからないのか、わかったとしても誰に聴けばよいのかもわからなくて結局購入のタイミングを逸してしまうことになれば、それもまた後悔につながります。

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よくわからないと相談もできないと戸惑っているのであれば、今回ご紹介したことを参考にして、心配な点をすべて書き出したうえで相談してみることをオススメします。

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