基礎工事・建築構造

鉄筋

鉄筋コンクリートに用いる鉄筋に、日本工業規格(JIS)に合格した鉄筋を使用しています。大きな力のかかる柱や梁の主筋には、D19以上の物を使用。また、壁や床、フープ、スターラップには、強度を保つために、D10以上の物を使用しています。※D19とは鉄筋の太さを表します。

ダブル配筋

壁の中でも耐震壁と呼ばれる戸境壁(住戸と住戸を隔てる壁)等は、地震時などに建物にかかる水平力のほとんどを負担する重要な部材となります。そのため、耐力に余裕を持たせ、より粘り強くなるように、鉄筋を一列に配置するシングル配筋にかわり、粘り強さを発揮するダブル配筋を採用しています。(一部除く)

鉄筋コンクリート構造(RC構造)

鉄筋コンクリート構造とは、鉄筋とコンクリートを用いた建築の工法です。英語のReinforced-Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字からRC構造またはRC造といわれています。鉄筋の座屈や撓み(たわみ)等により曲がりが生じてしまう性質とコンクリートの曲げや引張強度に弱い性質を相互補完する理想的な組み合わせです。

溶接閉鎖型フープ筋

帯筋の継ぎ目は1本ずつ工場で溶接加工された閉鎖型になっているフープ筋を使用。コンクリートを拘束する能力が高く大地震における粘り強さに優れています。(一部除く)

圧縮強度試験

硬化したコンクリートが、外力に対してどのような強さを持つかを見る目安が強度です。「NEBEL 蕨中央」では、コンクリート技士による管理のもと、配合されたコンクリートの一部を現場でサンプルとして採取し、圧縮強度試験を行っています。一定の期間が経過した後、固まったコンクリートに実際に圧力を加え、設定した以上の強度があることを確認しています。

配筋検査

鉄筋コンクリート造の設計で、地震力等の外力によって構造計算した結果、鉄筋等が決定配置することを「配筋」といい、柱・梁・壁・スラブ・基礎それぞれの鉄筋の配置と、寸法・数量・種別などを示した図面を「構造図」といいます。コンクリートを打ち込む前に、この構造図に基づいて正しく鉄筋が配置されているかを建設施工の工程の一環として工事監理者によって確認しています。又、審査機関(特定工程)の検査を受けます。この配筋検査は強度や耐久性にかかわる重要な検査です。

コンクリート

セメントに、水、砂利、砂を加えて混ぜ合わせることにより、化学反応(水和反応)を起こし、固体化させたものです。圧縮に対する強度が非常に大きく、主に建築物の荷重を支える構造材として多用されています。より強度・耐久性・作業性をもたせるために、混合方法(配合・養生・製造方法)を選んで使用しています。

戸境壁

集合住宅の住戸と住戸の間を区切っている壁を戸境壁といいます。耐火性能、遮音性能の基準が法令により定められていて、特に防火、遮音性能が強く要求されます。各住戸の戸境壁のコンクリート厚を約180mm確保。隣戸の生活音の伝わりを軽減し、プライバシーや遮音性に配慮しています。(一部)

乾式耐火遮音戸境壁

住戸間の界壁(戸境壁)は隣戸への遮音を考慮し、耐火・遮音性能の認定を受けた乾式耐火遮音間仕切壁を採用しています。

断熱性の高い複層ガラス

各住戸の開口部のサッシには、2枚のガラスの間に空気層を設けた複層ガラスを採用。1枚ガラスに比べ、断熱性・気密性が高まります。

外壁(構造体・仕上)

●吹付けタイル
コンクリートの仕上げに、樹脂系等の素材を吹き付ける方法です。「NEBEL蕨中央」では、外壁のコンクリート厚(RC)は、約150mm~約350mmを確保しました。仕上げ材は吹付けタイルとし、コンクリートの中性化を抑制、鉄筋を錆びにくくしています。

外壁(室内側)

外壁の室内側は外壁コンクリート(RC)に対し、断熱材を施し、室内環境を保つため下地材と空気層を設け、プラスターボードにビニールクロスを施しています。

屋上の防水と外断熱

最上階の屋上部分は、太陽熱や雨水の影響を最も受ける場所です。そこで屋上スラブの上部にはアスファルト防水を施し、断熱材を敷き詰めた外断熱を採用(一部内断熱)しています。外気と日射、雨水の影響からしっかりと建物を保護し、断熱効果を高め雨漏り等も防止しています。

パイプスペース

パイプスペース廻りは厚さ約12.5mmのプラスターボードをスラブtoスラブで貼ったものを採用しています。(エアコンドレンは除く)

建物の断熱性能

外気に接する最上階の屋根部分にさまざまな工夫がなされています。一つ目はコンクリート躯体で勾配をとり、室内への雨漏りの原因となる水たまりができないように考慮し、アスファルトによる防水処理を行っています。二つ目は外断熱(一部内断熱)処理。これはコンクリートの外で断熱し、外気の寒暖を遮断することで冷暖房効果を高め、結露やひび割れの発生を軽減する効果があります。

アウトフレーム

柱や梁などのフレームを室外に出す設計のことです。従来、室内側に柱型や梁型が出っ張るため、家具の配置に制約が出たり、無駄な空間が生じたりしました。アウトフレーム設計では室内側がすっきり、デッドスペースなどが発生しないので空間を有効に使えます。(一部除く)

受水槽圧力給水方式

水道水を受水槽に一旦貯留し給水圧力ポンプで各住戸に送水する方式となります。

給水専用部には防錆対策

飲料用の給水共用管には塩ビライニング鋼管とコア内蔵継手を採用。住戸専用部分はポリエチレン管を採用しています。いずれもライフラインに重要な役割を果たす部分での防錆対策です。

構造スリット

壁付の柱は地震時に力が集中し、崩れやすくなります。適切に構造スリットを設けることで集中を回避し、建物の崩壊を防ぐことが可能です。「NEBEL 蕨中央」では、腰壁や袖壁などに構造スリットを設けて建物を守っています。(一部除く)

生活音に配慮した二重床・二重天井

床には床面と床スラブとの間に緩衝空間を設けた二重構造を採用。空気層を挟んでクッションゴム付きの支持脚で床材を支える構造に加えて、床スラブのコンクリート厚は約200mmを確保。置床の床衝撃音はLL45等級(メーカー表示)を採用しました。※LL-45等級は床材単体の性能であって、実際の建物ではこの性能が得られない場合があります。上下遮音性能の評価基準(日本建築学会「建築物の遮音性能と設計指針」に基づき作成)

給水・給湯配管

先分岐工法は、信頼性に優れ、継ぎ目の加工技術やトラブルによる漏水の防止に有効です。

玄関ドアには対震枠を採用

玄関には、枠とドアのクリアランスを通常より広く取った対震ドアを採用しました。これにより、地震で枠が変形しても、ドア本体への変形を防ぎ地震時でもドアを閉ざされることがないよう配慮しています。

国土交通大臣から指定された、登録住宅性能評価機関による住宅性能評価書を取得予定

「地震などに対する強さ」「火災に対する安全性」「省エネルギー対策」など9分野の性能項目について、設計段階(設計住宅性能評価書)と建設工事・完成段階(建設住宅性能評価書)の2段階でチェック。第三者機関によるチェックになりますのでご安心いただけます。

耐震を考えた構造安定に関する基礎知識

住宅は、地震、暴風、積雪などさまざまな力の影響を受けます。これらの力の影響が大きくなると次第に損傷を受けたり、時には壊れたりして財産としての価値を失ったり、居住者の生命が脅かされてしまうことがあります。タカラレーベンでは柱や梁、主要な壁、基礎などの構造躯体の強さ、またこれらを併せて、構造躯体の強さを十分に発揮するための前提となる基礎や地盤に関する情報も重要視し、マンション事業に取り組んでいます。

ラーメン構造

柱と梁の接点が変形しにくく、接合する部分がしっかり固定された「剛」接合になっている構造です。住戸内に壁のない自由な空間を作ることができます。

コンクリートチェック

工場から建築現場に届いたコンクリートは、受入検査で入念にチェックされます。チェック項目はコンクリートの硬さ、空気量、塩分含有量、温度など、150?ごとの検査をクリアしたコンクリートがポンプ車により送られ、型枠に流し込まれます。※捨てコンクリート等を除く

コンクリートスランプ試験

スランプとは凝固前の生コンクリートの流動性(やわらかさ)を示す値です。スランプの値が大きくなるほど流動性の高い生コンクリートだといえます。「NEBEL 蕨中央」では、コンクリートスランプ試験を行い、流動性が適切であるかチェックをしています。

コンクリートかぶり厚

劣化しにくい構造躯体を実現するには鉄筋コンクリートの中性化対策が施され強度の高いコンクリートが使用されているかにあります。中性化を防ぐひとつの策は鉄筋を包むコンクリートの厚さの確保。すなわち鉄筋の表面を覆っているコンクリートの厚み(かぶり)を適切な厚さで確保することが効果的であるとされています。そこで、「NEBEL 蕨中央」では、コンクリートのかぶり厚を土に接しない部分は約30mm~約50mm、土に接する部分は約50mm~約70mm確保し、耐久性を保っています。

地盤調査

地盤調査とは、構造物などを建てる際に必要な地盤の性質の把握などを目的として、地盤を調査することである。この調査により、地盤強度などが判明し、設計を行い構造物が施工できるようになります。

コンクリート強度(設計基準強度)

本設計では、一般的なコンクリートよりも強度を強め、設計基準強度Fc=42~30N/?(杭は30N/?)としました。これは1㎡当たり約4,200~3,000トンもの重量を支えられることを示しています。

コンクリート水セメント比(コンクリートの強度を表す指標のひとつ)

水セメント比はコンクリートを作る時の主要な材料である水とセメントの割合です。水量をW、セメント量をCとすると「W/C」の百分率で示されます。水の量が少ないほど強度が高くなり耐久性はアップします。「NEBEL 蕨中央」では、水セメント比を基礎を含む上部躯体部分は約50%以下としました。(一部除く)

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