Chapter1 購入準備編-その2 お金を貯めよう

1 | 2 | 3 | 4 | 5 次のページ→

貯金をしよう

マンションの頭金にしても、繰上げ返済をするにしても、貯金しなきゃダメですよね?「頭金ゼロ円でもOK」なんて広告は多いですが、諸費用だって結構かかりますし、引越代だって必要です。買ってから半年〜1年以内に不動産取得税だって払わなきゃいけないし、本当に本当に貯金ゼロじゃ、マンションは買えません。詳しくは、小島ひろ美式簡単計算法で確認してみてください。じゃ?いったいいくら貯金があったら買っても良いと思いますか?
多分?今からマンション買いたいな〜?なんて思ってる人なら、全く貯金した事が無いと言う人はいないんじゃないかと思うのですが?世の中には貯金をしない人っていうのもいるんです(苦笑) そういう人っていうのは?例えば、自分が100万円貯めるのにどれくらいかかるか?と、いうことを知りませんから、毎月払ってる家賃が勿体無いという感覚は無いのじゃないかと思います。そういうタイプの人にマンション購入をお勧めするつもりはないし、本人もあんまり興味ないでしょうし・・・もし買ったとしても“不良債権化”しそうで怖いです(苦笑)


目標金額は必ず決める

最近は、ペイオフやら年金やら、昔と違って放っておいても利息がついて、お金が増える時代じゃありませんから、あちこちのマネースクールが盛況なようです。(私も行ったことがあります) そういう、お金の事を勉強するのも大事かなとは思うんですが、勉強するだけじゃお金は貯まらないですよね?今の会社に入る前は、ずっと金融関係の仕事をしてきたので・・・貯めるのも、借りるのも、イロイロなお客さんを見てきたわけですが・・・。自分自身の経験から言うと、ズバリ!お金が貯まる人と貯まらない人の違いって、結局のところ目標があるかどうかなんですよね!
例えば、Aさん、Bさん、それぞれ同世代の女性で、収入はほぼ同じ人がいたとしましょう。2人とも、毎月2万円ずつ積み立てをしていました。2万× 12ヶ月で1年で24万円貯まりますよね。2人とも旅行が好きで、毎年1回位は泊りがけで近くの温泉へ出かけたりしています。Aさんは「どうせまた来年も行くだろうから?」と毎月3千円ずつ積み立てを始めました。3千円×12ヶ月で3万6千円です。近場の温泉旅行なら何とか行けそうな金額ですよね?そうして、1年が過ぎ2人とも旅行に行く事になりました。予算は3万円です。Aさんは毎月積み立てをしていましたから、それを使いました。Bさんは、今まで貯めていた貯金の中から3万円を使いました。1年経って、2人の手元にいくら残っているかというと?Aさんは24万6千円、Bさんは21万円です。これを5年繰り返したとしましょう?貯蓄の金額は、Aさんは123万円、Bさんは105万円です。その差18万円です。
月々3千円という、ほんの少しの違いでもこれくらい差がつくのです。Aさんは、1年間で24万貯めようという目標があるから、旅行の費用はそれとは別に積み立てをしようと思ったのです。旅行の費用は1年で3万位貯めようと思ったから、月3千円ずつ積み立てをしたのです。金額は少なくても目標があります。いろんな理屈はあるかと思いますが、結局お金が貯まる人・貯まらない人の差はこの程度の事のようです。また、普段から目標をもって貯蓄をしているので、ボーナスなどの臨時収入は多少買い物や旅行などに使ったとしても、残ったお金でまとまった貯蓄が出来るのです。また、銀行に来るお客さんを見ていると、普段から積立をしていない人は、ボーナス時期にもあまり貯蓄をしない傾向があるような気がしました(笑)
ある意味、貯金は「クセ」ですよね?多分、毎月決まった金額を積み立てている人は、その月に残った金額だけ貯蓄に回している、なーん話を聞くと「マジで?そんなんで大丈夫?」って、凄い顔をしますもの。本人にとっては、右手で箸をもってご飯を食べるくらい、毎月決まった額を貯蓄に回すというのは当たり前の事なんですよね。ちなみに、どっちが貯まるかというと、もちろん毎月定額を貯蓄に回す人の方なんですが(笑)


損は、なるべくしない

お金に余裕がある人っていうのは、きちんと先を考えて積み立てをするんです。もちろん、急な出費というのもありますけれど、中には予想がつく出費だってあるわけです。例えば?子供が学校に入学する時はイロイロお金がかかりますよね?こんな事はもう生まれた時からわかっているわけです。そうすると、もう何年も前から少しずつ積立を始めるんです。特別に資産運用が上手なわけでもないようなんですが、そうして積み立てているから、ちょっとしたまとまった出費があっても貯金が急に減ったり、“マイナス”を出したりする事が少ないんです。
素人が1年間で3万円の運用益を出そうとするより、コツコツ積立をした方が確実に3万円は手元に残るのです。別に株や債券が良くないという話ではありませんよ!!余裕があるお金なら、そういった金融商品も良いのです。ただ、1年後に必ず必要になるとわかっているお金を不確かな金融商品で運用すると、予想以上に利益が出る場合もありますが、損をする事もあります。株や債券などは大きな利益を出すことができる可能性があります。ただし、タイミングが重要です。1年後の、そのお金が必要な時に損が出るようでは、勿体無いですよね?お金に余裕のある人は、きちんと目的にあった貯蓄方法を選ぶので、損が少ないのです。
そうすると、金利が低いから貯まらない、これはタダのいい訳ですね(笑) 何億もの資産がある人にとっては、確かに金利が1%違ったら、全く利息が違ってきます。でも、年間100万円貯金するのがやっとのような、私みたいなのが言うのは恥ずかしい話です。もちろん、金利は高いほうが貯蓄するには嬉しいですが(笑) とにかく、まず目標金額を決め、貯蓄方法は目標にあった確実な方法を選択する事も大事です。これは「貯蓄のコツ」というより「出費のコツ」ですね。あと、意外と知らない人がいて驚くのですが、定期預金は普通預金より利率が高いのですが、もし中途解約してしまうと普通預金の利率で計算されてしまうのです。例えば2年定期を1年半で解約したら、1年半分は定期預金だったのだから?定期預金の利率になると思っている人がいるのですが、その1年半分全てが普通預金の低い金利で計算されるのです。中途解約はとても損なのです。


100マン貯めよう

では、マンション購入の頭金を貯めましょう。さて?いくら貯めますか?そりゃ多い方が、後の支払いが楽ですから、沢山貯めたいところではありますが・・・。そうしている間にも、毎月毎月家賃の支払いをしているのなら、最低限の金額まで貯まったら、買ってしまっても良いのではないかと思います。では最低限の金額とは?いくらか?
あくまでも、私個人の意見ですが、とりあえず最低でも諸費用分は貯めてから物件探しをした方が良いかと思います。もし、希望の物件が見つかり、契約〜引越まで3ヶ月〜半年位あれば、引越代くらいはその期間で貯められます。提携ローンを利用して、物件価格の100%まで融資が受けられたとしても、それ以外にかかるお金が諸費用です。つまり、ローン以外に自分で用意しなければいけない金額が諸費用ですから、最低限それくらいは用意しておいたほうが、のちのち自分が楽です。シングル向けのマンションを買うなら?場所にもよるかと思いますが、100万位が目安かと思います。本当にそれだけでいいのか?と、いう事はまたのちほど書きますが、頭金が500万と100万だとちょっと違う気はしますが、100万と200万位のところで「あと100万〜!!」と、頑張るのは大差ないんですよ。実は月々3000円のローン返済が変わるくらい…。
さて、もう買ってしまった人は、繰り上げ返済がしたいですよね?繰り上げ返済の金額の目安は、銀行にもよるでしょうが100万円以上が目安です。とにかく、諸費用も繰り上げ返済も、目標は100万円という事にして話を進めます(笑) じゃ?目標が決まったら、毎月3万円ずつ、3年かけて積み立てますか?(3万×3年=108万) これじゃ、長いですねぇ?途中で妥協しちゃいませんか?3年もあったら?途中で何か大きな出費もあるかもしれませんね?
折角、目標ができたのですから、ちょっと節約して毎月3万5千円ずつ積み立てる事にしましょう。最初の1年で、42万円貯まります。夏冬のボーナスの中から、ちょっと欲しいものを我慢して10万円ずつ、合計20万円貯金したとしましょう。1年間で貯まった金額は62万円ですね?もう半分以上クリアです。さらに続けて3万5千円を8ヶ月で28万円です。その間に、もう1回ボーナスが来ますから、その時に10万円を貯金すると、なんと1年8ヶ月で100万円はクリアできてしまうのです。もちろん、これは一例ですから、毎月の金額を多くしたり、ボーナスがもっと貯蓄に回せる人は回したりして、もっと早く100万円を貯める事もできるでしょう。100万円はそんなに大変な金額じゃありません。だけど、ただひたすら「毎月3万」とか、期限も決めずにダラダラ積み立てると・・・3年もかかってしまうのです。3年も経ったら?マンションの価格も今とは違うかもしれませんし、金利だってどうなっているかわからないですよね?もしかしたら、その頃は 100万円じゃ、諸経費だって足りなくなっているかもしれません?これでは目標の意味がありません。


馬力を上げるっ!!

今すぐマンション欲しいのにっ!!と、いう人もいるかと思います。または、マンション契約して、入居までにあと50万貯蓄っ!!なんて人もいるかもしれません。実は私自身も、それまでマンション購入の準備をしていたわけじゃなかったので、買うと決めてから半年で60万位貯めた計算だったりします。(年収約360万・毎月手取約20万、その間のボーナスは1回) もちろん、賃貸の家賃も普通に払っていましたから、貯蓄と家賃で収入の7割くらいだった計算です。(保険は別) 実際、どんな感じの生活だったかというと?もともと洋服なんかにお金をかけるタイプじゃないですし、今月はちょっと切り詰めて、お弁当持参率上げようかなぁ〜?とか、500円玉貯金に気合を入れた程度で、そんなに厳しいっていう感じでもありませんでした。つまり、短期で集中的に貯金しようと思ったら、きちんとした収入があり、他にローンなどが無ければそれほど難しくは無いという事です。
別に半年位なら洋服や靴なんか買わなくても何とかなりますよね?こういう短期集中の貯金は、目の前の目標がはっきりしている時は可能です。思いっきり馬力あげて突っ走っちゃいましょう(笑) しかし、カードローンなんかが残っていると・・・今月どれだけ切り詰めても、何もしていないのに支払いだけは発生してしまう状況です。切り詰められるのは、せいぜい食費や衣料などに使うお金くらいで、光熱費なんか一人暮らしの人はもともとそんなにかかってないんですから、どんなに節電したってそんなに大きくは違わないのです。そんな時に、たとえ1万でもカードローンの支払いが残っているのは、かなりの負担になります。普段からカード払いにするときは、一回払いのみにします。利息だってバカになりません。(住宅ローンの金利が1〜2%位なのに、リボ払いなんかは13%前後)
だけど、このペースでずっ〜〜っと貯蓄を続けていくのは無理です(笑) 最近は引越後の買い物なども殆ど終わったので、家賃と貯蓄で毎月の収入の 50%ってとこでしょうか?あんまり沢山、給料貰ってませんので、引越前もこんな感じでしたし・・・。当分はこのペースで貯蓄していきたいなと思っています。この短気集中型(?)の貯蓄も、やはり普段積立をしているから可能になるんですよね?普段、自分がどれくらいのペースで貯蓄をしているかわかっていますから、さらにあと○万を半年で貯めるには?毎月どれ位貯蓄を増やすか?何を削ればその分が捻出できるか?計算が出来るのです。期間も金額もわからずに、ひたすら切り詰めて貯蓄をするのは・・・厳しいと思いませんか?


25万×4回=100万円!

あれ?今度は目標の期間と金額は決めてないの?と思うかもしれませんが・・・。今の毎月の貯蓄額の1/4は、固定資産税の分に積み立てている分です。まだ、これを書いている時点では毎年の固定資産税がどれくらいかわからないのですが、多分?これ位なんじゃないかと見積もって積み立てています(笑) つまり税金分の貯蓄は1年後位で必ず支払わなければいけないので、運用利益は期待していない貯蓄です。 残りの3/4については、積み立ての残高が10万になったら定期預金にしてしまいます。(最低預金が10万からのため)大体、半年位の定期にしているんですが・・・。定期預金なんか、全然利息も付かないじゃん?って言われそうですが、ネット銀行の定期預金なら、都銀の外貨預金くらいの金利です。でも外貨預金と違って為替リスクはありませんから、解約時の為替の動きを心配する必要がありません。微々たる金額ですが、チリも積もればで、少ないよりは多いほうが良いですから(笑) ネットで簡単に預け入れが出来る事もポイントです。なかなか昼間は銀行には行けないですし。そして、100万円になったら繰り上げ返済の予定です♪私の銀行のローンは繰り上げ返済は 100万円からなのです。
えぇ〜?普通の定期預金?今は株や投資信託なんかもあるのに?と思うかもしれませんが、100万円を3年後に繰り上げ返済したら?どれくらい返済額がお得になるか?計算した事はありますか?大雑把な計算ですが、2000万(1.5%3年固定)35年ローンを3年後に100万円の繰り上げ返済をすると、なんと25万位返済額が減るのです!!(注1) 今現在、100万円を3年で確実に25万円資産を増やす貯蓄方法はありますか?もちろん、株などは上手に運用すればそれくらいの利益を上げる事はできるでしょう。でも、そういう金融商品はリスクがあります。資産を増やすどころか、減らす事だってあるのです。上手に運用するには多少の勉強だって必要です。
でも、普通にコツコツ100万円貯めて、繰り上げ返済すれば、それだけで25万円お得なんです♪(注2) 最初に、諸費用さえ貯まれば買ってしまってもイイと思うと言ったのは、これが理由です。もちろん、無理のないローンを組むという事が大前提ではありますが、賃貸に住んでいるという事は、それだけで家賃は捨ててしまっています。マンションを買ってしまえば、その捨てていた家賃はローンの返済にあてられます。今までは頭金をためる貯金をコツコツしていても、大した利息はつかなかったのですが、これからは100万円貯めて繰り上げ返済をすれば、返済総額は125万円少なくなる。(注3) つまり25万円の利息が付いたのと同じ事になります。何回かこれを繰り返せば、100万円の頭金なら結構簡単に返済できてしまうのです。「あと100 万貯めてから〜!!」って頑張るより、株や債券で儲けるぞーっ!!と、リスクの高い金融商品に頼るよりも、買ってしまって繰り上げ返済に力を入れた方が、これからマンション買うぞって気がある人には楽な事だと思います。 だから、本当にマンションが欲しい人は買いましょう♪預金の残高が少ない人も、上手な資産運用は苦手だと言う人も、コツコツ積立をするという単純な貯蓄方法ができる人なら大丈夫です。 ただし、 妥当な金額のローンを組むこと。 住宅ローン以外のローンは返済が終わっていること。 住宅ローン以外のローンは組まないこと。これが、計画的に貯蓄をするためにはとても大事だと思います。

(注1)あくまで試算です。実際には少しの手数料もかかりますし、上記の条件では最低コレこれくらいかと思います。
詳しくはHPの小島ひろ美の繰り上げ返済シミュレーションをチェックしてみて下さい。
(注2)(注3)あくまで試算です。残高が多ければ多いほど、金利が高ければ高いほど、お得な金額は増えます。利息は元金に対して計算されますので、同じ金額の返済でも早い時期(残高が多い時期)に返済した方が、効果的です。また、繰り上げ返済は、支払い期間を短くする方法と、毎月の返済額を少なくする方法があり、それぞれのお得になる金額は違ってきます。期間を短縮する方が総返済額は少なくなります。

↑ ページのトップへ戻る
<< 横浜マンション・ゲット物語トップへ戻る 1 | 2 | 3 | 4 | 5 次のページ→