マンション購入お役立ちガイド

元気になる! 幸せマンション購入術 要約ポイント

元気になる!幸せマンション購入術へ >>

買いたい人にはマンションは買える!

はじめてのマンション購入は26歳

「私だってマンションが買えるんだ!」。このことを知ったのは今から24年前。当時26歳で年収240万円の普通の会社員だった私が、はじめて部屋探しをしたときでした。当時、私の通勤時間は片道1時間以上。家に帰っても寝るだけの生活にしかなりません。当初は通勤に便利な場所に部屋を借りようと思って不動産屋をめぐり始めましたが、「自分の気に入った部屋」はなかなか見つかりません。

 そんな時にたまたま入った不動産屋で見た1DKの賃貸物件が実は分譲マンションとしても売りに出されていること、そしてローンを組んだ場合の月々の返済額が、賃貸で借りるよりも安いことを知ったのです。自分にもマンションが買える・・・。でも、当時はまだ若い女性の場合はローンが借りにくかったため、母に相談して仕事をしていた母との共有名義でローンを組むことにし、念願のマンションを購入しました。もちろん"女性は結婚が先"と考えているガンコ一徹の父には内緒でした・・・。

気に入ったマンションでの生活は元気の素

 実際に新しいマンションでの生活がスタートすると、私の暮らしは一変しました。まず通勤時間が短くなり、それにともなって自分の時間が増えたのです。朝も余裕が出て、自分でお料理を作ったり、本を読んだり、音楽を聴いたり、ゆっくりとお風呂につかったりと充実したマンションライフが実現できました♪
 女性はやはり自分の気に入った部屋で、お気に入りのものに囲まれてゆったりと暮らす、それが何よりも元気の素になると思います。仕事に対してもますますヤル気が出てきました。

 シングルやDINKS、特にシングル女性の場合は、将来的にライフスタイルや環境が変わる可能性が高いことも事実です。そのせいか「買いたい」とは思っていても、あと一歩踏み出せない女性もたくさんいるかも知れません。将来のライフスタイルの変化にも柔軟に対応できるマンションを正しい購入術でポイントを確実に押さえて買えば、あなたにもきっと幸せなマンションライフが実現できると思います。

↑ このページの最上部へ

ライフスタイルの変化に対応できるマンションを選ぼう

 分譲マンションを購入する人たちは、これまではファミリー層が主流でした。男性中心の不動産業界でも、これまではシングル女性を購買者層として考えていませんでした。私が主宰している「女性のための快適住まいづくり研究会」は、女性が快適で安全に安心して暮らせるマンションの企画を不動産会社に提案していますが、発足当時の17年前では、どの会社も真剣に考えてくれなかったのです。
 でも、ライフスタイルが多様化している今は、シングル女性のマンション購入者が増えていることは、仕事を持ち、自分の生活を楽しみ、結婚の時期についても柔軟に考えている女性たちが増えていることから考えれば当然の現象です。
 そして、マンションを買った女性たちは、ほとんどの人がそれまでよりも生き生きとして人生を楽しんでいるようです。自分の好きな空間で、自分の好きな生活を送ることができれば、自然と自信もわいてきて、もっともっと女性として輝くようになってくるのです。さらに、マンションを購入すると、この快適な生活を守るために「わたしももっと頑張らないと!」という気にもなって、それまでよりもゆとりを持って前向きに仕事に取り組めるようになった女性たちもたくさんいるのです。

 だからといって、マンションを購入する女性はキャリア志向だとか、独身主義だとか、まったくそんなことはありません。実際に私の『女性のためのかしこいマンション購入術講座』を受講したり研究会に相談にこられた方たちのなかには、マンションを購入してから結婚を決めた方たちもたくさんいますし、特別に年収が高い職業の方ではなく、ごく普通の地に足のついた堅実な生活を送っているOLの方たちが大半です。
 ここでポイントとなるのは、将来結婚した場合も考えてマンション選びや資金計画を立てられるかどうか。ライフスタイルが変化した場合に対応できるマンションを選ぶことが大切なのです。
 例えば、都心で駅に近い物件であれば、将来は人に貸すことや売却することができる可能性が十分に考えられます。結婚後は自分のマンションにしばらくは夫と暮らして、ローンの返済も協力して行えば、繰り上げ返済もさらに進むでしょう。40くらいの広さのマンションでしたら二人で住むこともできるし、子供ができて手狭になったら自分のマンションは人に貸して家賃収入を得ながら、今度は夫がローンを組んで広めのマンションに越せば良いのです。
 自分のマンションの家賃収入が新しいマンションのローン返済の足しになるような資金計画を始めから考えて購入しておくことが大切なポイントです。

↑ このページの最上部へ

借りるのと買うの、ホントに得なのはどっち?

住みごこちは断然分譲マンション

マンションを借りる方がいいのか、買う方がいいのか。私はぜったいに買った方が心豊かな生活が送れると思います。
 賃貸マンションと分譲マンションとでは、まず住み心地がゼンゼン違います。賃貸マンションは基本的にその物件の所有者と居住者が違うのですから、できるだけ建築コストを抑えて少しでも高く貸すために建てられているのです。これに対して分譲マンションは基本的に買う人が実際に住むわけですから、できるだけ長く快適に暮らせる住み心地の良いものを求めます。
 こうした違いは、床のコンクリート(スラブ)の厚さや隣接する部屋と壁の厚さ、鉄筋の量やコンクリートの品質、天井高などに表れてきます。ですから当然、耐久性や耐震性、遮音性などにも違いが出てくるわけです。

ローン返済は「マンション貯金」

もう一つ重要なのがお金の面。何千万円もするマンションを購入するなら、月々8〜10万円程度の家賃の方がいいと考えてしまうかもしれませんが、それは大きな勘違い!家賃も積もり積もるとかなりの金額になってきます。何千万円払おうとも決して自分のものにはならず、何も残らないのです。

 ひとつの例として、研究会が下北沢に企画協力した大手不動産会社の1LDKのマンションを考えてみましょう。マンションの価格は3600万円。このマンションを借りるとすれば、家賃は11〜12万円。入居時には敷金や礼金、仲介手数料や前家賃等で100万円近くかかりますし2年毎の更新料や、物価に応じて賃料は上がってしまいます。もしもここに35年間住むと仮定すると、約6200万円以上の出費です。
 一方、このマンションを購入した場合のローンの支払いは、住宅ローン金利を2.375%で35年ローン(ボーナス払いなし)で計算し、頭金を600万円、借入額を3000万円とすると、月々10万5240円。実際には金利の変動もありますが、家賃よりも安いことは確かでしょう。
 もしもここに住まなくなった場合には、11〜12万円で貸して、それをローン返済に充てることもできます。 そして何よりも違うことは、家賃は支払い続けることに終わりがありませんが、ローンには終わりがあるということ。60歳の定年後も家賃は払い続けないといけない訳ですが、購入して定年までにローンを払ってしまえば、その後は管理費のみの支払いだけで、定年後の生活設計も立てやすくなる訳です。

 ですから、ローン返済は毎月借金を返していると思わないで、将来、家賃を払わないで済むように「マンション貯金」をしているのだと前向きに考えた方がいいでしょう。豊かな気持ちで暮らせるマンションがあなたのものになり、将来の備えにもなると思えば、マンションを買うことはそんなに一大決心のいることではないと思います。

↑ このページの最上部へ

失敗しないマンション購入術の第一は自分に合った資金計画

マンションを探す前に、まずは自分にあった資金計画をたてることが大切です。

マンションを購入しても今のあなたの生活レベルを変えない自分に合った資金計画であること。この資金計画を最初に立て、それからその予算に合ったマンションを探すことが、失敗しないマンション探しの第一のコツです。
「モデルルームと現地見学」からスタートしてしまうと、ついつい無理なローンになってしまって苦労してしまうケースがありますので注意してください。
資金計画立てるときには、いくつかのポイントがあります。

 まず、ローンの支払い+管理費・修繕積立金は、できるだけ今の家賃(もしくは生活費として実家に入れているお金)プラス毎月楽に貯金している額を足した金額くらいか、それ以下に抑えるようにしましょう。 そうすれば、今の生活レベルを変えないで、賃貸から購入へうまくシフトできるはずです。
 また、ローンの支払い+管理費・修繕積立金が、購入するエリアの家賃相場よりも低い額であることがポイントです。シングル女性の場合、将来、結婚してそこに住まなくなった時でも、管理のしっかりした都心の駅から近い場所にある物件であれば賃貸に出すことも、さほど難しくありません。賃貸の不動産会社で入居のお世話もしてくれます。 さらに、ボーナス返済の企画を立てないこと。ボーナスは会社の業績によって金額が変わるものですから、今より少なくなることもあるし、もしかするとボーナスが出なくなることだってあります。

もうひとつの注意点は、ローンを定年までに払い終わるようにすることです。
退職金を当てにしても女性の場合は男性ほどの退職金は期待できないのが現状。ボーナスは繰り上げ返済に合わせて、定年までにローンが終わるように「資金計画」をつくっておかなくてはなりません。

↑ このページの最上部へ

価格と金利のクロスポイント 〜 2009年は15年に1回のチャンス! 〜

マンション購入の計画を立てるときに、「いつ買うべきか」ということもしっかりと考えに入れておきましょう♪マンション購入で失敗しないためには、「価格が安く、ローン金利も低い時期に買う」ことが一番大切!!この二つの条件がそろっている時期を私は"クロスポイント"と名付けています。

このクロスポイントがいつかと言えば、今がまさにそうだと言えます!!
100年に1回の世界大不況と言われていますが、『大不況=マンションが売れない』時こそ実は買い手にとっては大チャンスなのです!!!

2007年のサブプライムローン問題を発端に2008年のリーマンショック、この頃から日本の不動産業界も郊外のファミリーマンションが売れなくなり、都心のファンドやリート向けマンションやビルを外資系企業が購入できなくなって、その結果資金繰りに困った大手不動産会社の倒産が続出しました。

不動産会社は今生き残りをかけて3月決算に向け、赤字覚悟の新価格改定や大幅値引きを行っています。日銀が2008年12月19日に発表したように基準貸付利率も下がり、それに伴い、住宅ローン金利も下がり、3月まで各銀行は大幅な優遇金利キャンペーン(変動0.875%)を打ち出しています。また、住宅ローン減税も今年、過去最高額に決定する見通しです。

景気が良くなってくるとまた価格と金利が上昇し、下降するのにしばらく待たなくてはなりません。今年は集中して情報収集をし、しっかりとした資金計画を立てて具体的な行動に移すチャンスだと思います。でも、今が無理であればかなり先になりますが次のクロスポイントを待つようにしてください。その間はしっかりとお金を貯めて情報収集と実践セミナーMiniセミナーで勉強をしておくのがいいでしょう。具体的にイメージするためにもまだの方は一度ライフスタイル・プランニングをお受け下さいね♪

↑ このページの最上部へ

あなたが買えるマンションのお値段は?〜小島式計算式〜

では実際にあなた自身の資金計画を立ててみましょう。まずは公式に従って、あなたが買えるマンションの価格を算出してみましょう。

この公式は「小島ひろ美式」の計算法です。公式中の「0.41〜0.50%」という数値は私が導き出した係数で、その時の金利や年齢、未婚・既婚によって変わります。この公式で出たローン借り入れ可能額に自己資金を足せば、あなたがいくらのマンションを買えるかということが分かります。自己資金はできれば購入金額の10%以上は欲しいところ。それとは別に新築の場合購入金額の約5%(中古は約10%)は諸費用(売買契約・ローン契約時に必要となる印紙代、ローンの保証料、不動産登記にかかる手数料や税金など)に必要だと考えてください。消費税は分譲価格に含めて内税で表記されています。

↑ このページの最上部へ

希望条件を整理して、優先順位をつけよう

失敗しないためのマンション購入術の第二のポイントは、「希望条件をきちんと整理しておく」ことです。(下図STEP2参照)  まずは自分がどんなマンションを買いたいのかを書き出してみましょう。例えば、「陽当たりがいい」とか「コンビニが近い」とか、人によって希望はさまざま。とにかく最初はあなたが新しいマンションライフに期待することを全て思い描いてみてください。

 大切なのはその条件に優先順位を付けていきます。どういうところが自分にとって大切なのか。「あれもこれも一番」というのでは、なかなか期待通りのマンションなんて見つかりません。100%完璧なマンションなんてないのです。むしろ完璧でないものほど工夫次第で自分らしく楽しく住めるもの。希望条件が自分の予算内で無理そうであれば、希望条件を広げるか、購入をあきらめるしかありません。

 研究会に相談にこられる方の中で、はじめは自分で何を優先したら良いかわからなくなっている人とお話をしながら一緒に条件を整理していくと、大抵はすっきりと希望の優先順位が決まるものです。
 モデルルームを見に行って営業マンに説得されて、自分の希望条件を変えてしまう人がいます。相手は営業のプロ。それで納得できるならいいけれど、あとになって「やっぱり・・・」と後悔する人も結構います。自分でつけた優先順位はできるだけ守った方がいいでしょう。はじめに考えた条件というのは、自分の本当の気持ちが表れているものです。研究会ではこれをひとりひとりのカルテにして作成しています。

 また、「もっと探せばもっといい物件が出てくるんじゃないか」と、いつまでも迷っている人がいます。たしかに建築技術や仕様設備は日進月歩で進歩していますから、待てば待つほどすばらしいマンションができるのは間違いありません。
 でも、もしそういうマンションに60歳や70歳で出会っても、それまで狭くて古くて、音がうるさくてセキュリティの悪い賃貸で我慢してきた人生の時間がもったいないと私は思います。それにマンション価格や金利が今と同じくらいかどうかは、その時は分からないのです。理想の相手や適当な人が現れないから結婚しないのとは、ちょっと違います。結婚しなくても生きていけますが、家がないと生活ができないからです。
 それよりも、確実に一歩先へ進むことのほうが大切。今の家賃と同じくらいの支払いで今住んでいるところよりもステップアップ(広くて新しくて便利)すること、それがマンション購入の目的なのです。

↑ このページの最上部へ

将来の資産価値も見越したエリア選びを

あまり先々のことばかりを考えてしまう人も、マンションを買うまでに至らないことが多いようです。人生の転機は何度も訪れます。不確定な将来のことを予想して、「何が起こってもそこに住めるマンション」など探していたのでは、見つかるものも見つからないでしょう。
20歳、30歳、40歳代で70歳、80歳代の時のことなど誰にもわからないのですから、30・40年後のことを考えても仕方ないと思います。シングル女性がマンションの希望条件を選ぶには、とにかく「今」と「自分」を第一に考えることです。
今の住まいや(親と同居の人は部屋)よりも駅から近くて通勤に便利で少しでも広くて新しくて、設備が便利になってセキュリティがしっかりしている、これらの条件を全て満たしていれば十分です。
結婚や転勤などで引越さなくてはならなくなっても、あなたがそのマンションを気に入っているなら、そのまま人に貸せばいいのです。

結婚や転勤などで引越さなくてはならなくなっても、あなたがそのマンションを気に入っているなら、そのまま人に貸せばいいのです。ですから、できるだけ人に貸しやすいマンションを選ぶことが失敗しないマンション選びのポイントになります。人に貸しやすいことは、資産価値があるマンション、ということになります。ポイントを整理すると、以下のとおり。
 

<将来、人に貸すことも考えたマンション選びのポイント>
都心の人気エリアであること
複数の路線が利用できること
駅から徒歩5〜8分以内
借り手の見つかりやすい1DK、1LDK、2LDKタイプ
マンション全体の管理がいいところ

もともとの資金計画が『想定家賃>毎月のローンの返済額+管理費+修繕積立金』であれば、確実に家賃収入も得られます。
それには何よりも利便性が大切になってきます。複数の路線が利用でき、再開発の予定もある都心のターミナル駅へ30分以内でアクセスできるエリアであること、将来性や交通の便が良いということは、住まい選びの重要なポイントです。さらに駅から歩いて5〜8分以内の物件。そして、できるだけ新築で、管理がしっかりしている不動産会社のマンションを選びましょう。
3LDK以上は賃貸としては広すぎて借り手が見つからないことがありますから避けたいところ。このようなチェックポイントは押さえておきましょう。

↑ このページの最上部へ

情報誌やホームページを利用して、情報収集は効率的に「女性 マンション」で検索

資金計画も希望条件も整理できたら、次はマンションの情報収集に入ります。例えば情報誌や新聞の折り込み、チラシ、インターネットなどを利用します。
折り込みチラシは物件のあるエリア近辺だけに限られる場合があります。また、チラシに載せられる情報には限りがありますので、希望する価格帯のマンションがない場合でも、不動産会社のホームページなどを確認してみましょう。ホームページで「女性 マンション」と検索するとシングル女性向けマンションが出てきますので参考にして下さい。
私たちの「女性のための快適住まいづくり研究会」では、"銀座&自由が丘マンションライブラリー"を開設し、研究会が厳選した女性向け新築マンション350種類以上の資料がお茶を飲みながら自由に閲覧できるようになっています。色々な不動産会社の女性向けマンションの最新情報を比較検討できるので、ぜひとも利用してください。

↑ このページの最上部へ

「駅から10分以内」は絶対条件

写真
ある程度情報収集をしたら、自分の気に入った物件を選び出し、そのマンションの立地について考えてみましょう (下図STEP3)
 マンションは何よりも利便性が重要です。生活する上でも資産価値の面からも、交通の便がよくて駅に近いということは絶対条件なのです。
 こうした資産性と快適性を考えた場合、都心に近いという条件が一番にあげられます。そしてできれば地下鉄などの乗り入れを含めて2路線以上が使える駅で、駅から徒歩10分以内であること。それ以上離れると、通勤や日常の買い物などにも不便になりがちです。
 不動産会社が広告などに表記している「徒歩○分」という数字は、地図上の最短の道順を80mを1分として換算しています。歩く速さは人によっても違うし、疲れていたり荷物を持っていたりでも変わります。また夜は暗くて、明るい道を遠回りしないといけないケースもあります。朝の通勤時と夜の帰宅時の自分が駅まで歩く時間帯に、実際に自分で歩いてみることが必要です。


step1
資金計画を
立てる

◆貯蓄額を確認して購入にまわす金額と、60歳までに完済するための繰り上げ返済の計画の検討
◆両親に資金援助打診
◆将来に貸した場合の家賃収入と毎月返済額の収支チェック
◆フラット35・財形・銀行など、ローン配分を検討
step2
情報収集と
条件の整理

◆情報誌、折込チラシ、インターネットで情報集め
◆狙う物件を絞り込む
◆希望条件に優先
step3
物件・不動産
会社の検討

◆興味のある物件の資料を請求する
◆資料をもとに比較・検討する
◆ホームページなどで不動産会社の経験と実績、女性ユーザーの重要度をチェック
step4
現地見学・
モデルルームへ

◆希望にあった物件を見学する
◆利便性や夜道の安全性などをチェック
◆モデルルームで使用・設備・間取り・収納・広さを確認
◆営業マンの知識、対応で不動産会社の信用度をチェック
step5
購入物件の
最終チェック

◆資金計画を再確認
◆管理規約、長期修繕計画の確認
◆アフターサービスの確認
◆重要事項説明書と契約書のコピーをもらって内容をチェック
▲諸費用(新築は購入価格の5%)と引っ越し費用、照明器具・家具などは別に計上しておくことを忘れずに ▲モデルルームには大きな紙袋を持っていき、資料をいっぱいもらって帰ること!
step6 購入申し込み・契約・ローン手続き
↑ このページの最上部へ

用途地域で周辺環境をつかむ

用途地域は"住みごこち"の大切なヒント
用途地域名特徴
第一種 低層住宅
専用地域
戸建て住宅中心の地域。店舗併用住宅や小・中学校なども。分譲マンションは少なく、あっても億ション。
第二種 上記のほか、コンビニなども可。静かな住環境で駅から少し距離あり。
第一種 中高層住宅
専用地域
中高層住宅中心地域。病院、大学、店舗可。
第二種 主に中高層住宅のための地域。上記の他、店舗、事務所、利便性の高い施設なども可。
第一種 住居地域 住居の環境を守りつつ、駅に近いエリア。ホテルやボウリング場なども建てられる。
第二種 上記のほか、パチンコ店、カラオケボックスなどの娯楽施設も可。
準住居地域 大きな道路沿いの地域。沿道にガソリンスタンドなどが立地し、これと住居の共存を図る地域。二重サッシなど騒音対策を。
近隣商業地域 駅から近く商業施設が充実している。中高層マンションが建てられる。環境を悪化させる施設は不可。
商業地域 銀行や映画館、デパート、飲食店などが集まる駅前地域。中高層マンションが建設可。
準工業地域 戸建て、マンションのほか、軽工業やゴミ焼却場なども可。危険性の高い工場や環境を悪化させる工場は不可。一見住居地域のようなところも。現地で周辺の様子を要チェック。
工業地域 住居も建つが、工場のための地域。購入予定のマンションの近くにあったら、悪臭や騒音などに注意。
工業専用地域 工場専用地域で、工場以外の施設や建物は建てられない。
『元気になる!幸せマンション購入術』より
 パンフレットや図面集などの一番後ろのページに書かれている「建築概要」。ここにはとても重要な情報がたくさん詰まっています。
 この建築概要の中に「用途地域」という項目がありますが、これによってマンションの周辺環境がだいたい分かります。(左図参照)

 用途地域はそのマンションの建設地だけでなく、隣接地もあわせて調べておくといいでしょう。たとえば、マンションの建設地が「近隣商業地域」や「商業地域」であっても、目の前が「住居地域」であれば、あまり高い建物が建つことはありませんから、むしろ好条件。また、湾岸沿いの埋め立て地などの元工場や倉庫の跡地に建設されるものがあるので、周りの環境をよく確認しておくことが必要です。
 用途地域の地図は役所でも売っていますし、モデルルームにいけば建設地とその周辺の用途地域の地図を備えているはずですので、よく説明を受けてください。

↑ このページの最上部へ

自分のライフスタイルによって部屋の選び方は変わる

 日当たり状況と部屋の向きについても考えておきましょう。一般に部屋の向きは南向きか南東向き、次いで東向きか西向きがいいとされています。でも、周辺の状況とあわせて考えると、どんなマンションでも南向きがベストとは限りません。

 たとえば、南向きでも目の前に高層の建物があって光をさえぎっているようなことも。それならば、北向きでも目の前に静かな公園が広がっているようなマンションの方が、部屋の開放感は上になるでしょう。  部屋選びでは南向きだけにこだわってしまうと、実際は好条件だったという情報をカットしてしまうことにもなりかねません。大切なのは、建設地を自分の目で確認することです。
 また、自分のライフスタイルがどの時間帯が中心になっているかによって、部屋の選び方は変わってきます。仕事を持つシングル女性なら、普段の日中はほとんど会社に行っているでしょう。部屋に戻るのは早くて夕方。そして、休みの日にはできるだけ朝遅くまで寝ていたいと思う人もいるでしょう。こうした生活パターンの人なら、南東向きよりも南西向きの部屋の方がいいと感じるかもしれません。休日に部屋で行動している時間帯が午後になるわけですから、南西向きのほうが日が当たっている時間が長いということになるのです。また、南向きのリビングなら反対の寝室は北向きになりますが、西向きのリビングなら反対の寝室は東向きで、朝日の光が差しこむ快適で涼しい寝室になるということも言えるのです。

↑ このページの最上部へ

間取り図はA3用紙一杯に拡大コピーしてみよう

 周辺状況を含めそのマンションの全体像がだいたいつかめたら、次は居室内に目を向けて間取り図のチェックです。パンフレットには部屋のタイプごとにいくつもの間取り図が載っていますが、自分の資金計画に見合った住戸と上下階・左右の住戸を確認するようにしましょう。
そして、できるだけワイドスパンな正方形に近い間取りを選ぶようにしてください。縦に長い部屋と横に長い部屋とでは、広がり感が違うからです。縦長だとどうしても目線が前後に動くので、狭く感じます。また、住戸の奥行きが浅いほど窓から入る光が奥まで届きやすいことも空間の広がり感と関係してきます。
縦長の部屋ではどうしても玄関からリビングにいたる廊下が長くなりますが、シングル女性にとっては廊下というのはそれほど必要性が少なく、長すぎると無駄なスペースになってしまいます。
廊下が短いとその分を部屋や収納にスペースが取れるので、1LDKや2LDKを求めているシングル女性にとっては正方形の間取りが重要になってくるのです。さらに、正方形は構造面からいっても最も安定している形です。地震の場合でも横揺れのベクトルがうまく均等に分散されるので、被害が少なくなります。

 間取り図はできるだけ大きく拡大コピーしてみましょう。A3用紙いっぱいになるくらいまで拡大してみると、自分がその部屋に住んだらどうなるかということをイメージしやすくなります。朝起きてから夜眠るまで、実際に住んでみた情景をシミュレーションして動きに無駄がないかを確認してください。自分の生活やライフスタイルを拡大した図面の上で想像することがとても楽しくなっているマンションは、あなたのライフスタイルに非常に合っているといえます。
このほかにも、右上のような「図面上でわかる快適な生活空間のチェックポイント」を確認しておきましょう。

↑ このページの最上部へ

収納スペースは10%くらい欲しい

 収納に関しては男性よりも女性の方が意識が高いもの。たとえば友人が泊まりにきても、男性ならザコ寝で予備の布団などを持っていないひとも多いでしょう。でも女性ならお客さん用のふとんを用意していることも多いし、本やアルバムだって食器や裁縫箱だって、それに親や友人からの手紙だって大切に保管している人が多いですから、収納スペースがどれだけ大切か分かっているのです。
 収納スペースとは、押し入れやウォークインクローゼット、それに作りつけの収納家具なども含めます。私たち研究会が最近企画した洗面化粧室と寝室の2方向から利用できて通り抜けもできる「ウォークスルークローゼット」は、使い勝手が良いととても人気が高い収納です。
 シングル女性がゆったりと暮らすためには、部屋の面積に対して8〜10%程度の収納スペースが必要。たとえば40平米の部屋だったら、3.2平米〜4平米、だいたい2畳ちょっとの広さですね。

 収納率を調べるには、間取り図があれば簡単に割り出せます。間取り図の収納スペースの表示部分を定規で測り、図面の縮尺を掛ければ実際の長さがわかります。あとはタテ×ヨコのかけ算で面積を計算し、それをすべて合計して部屋の面積に対してどれくらいあるかを計算すればいいのです。
 収納率がだいたい10%あれば収納家具を買う必要もあまりありません。新築マンションならできるだけそういった家具は置かない方がいいと思いますし、購入前でまだ賃貸に住んでいる間にも高い収納家具を買うことは避けたほうがいいでしょう。

 家具を置かない理由として一番大きいのがやはり地震の問題。阪神・淡路大震災のときに6,500人ほどの死者が出ました。そのうちマンションで亡くなられたのは500人ほどですが、そのほとんどが2次被害、つまりマンションの倒壊などではなく倒れてきた家具の下敷きになってしまった方たちなのです。一人暮らしを考えている女性には、特に重要なことです。

↑ このページの最上部へ

女性だからこそ水回りはゆったりと

 女性にとってキッチンやバスルーム、洗面化粧室といった水回りはとても重要な場所。仕事をしているシングル女性なら7時に帰宅してから12時頃に寝るにしても、約半分の2.5時間くらいはこの水回りで過します。つまり家に帰って起きている時間の半分くらいになるのです。
 だからこそ、ここがくつろげる空間でないとダメ。水回りにゆったりとした広さがあると落ち着くことができます。実際マンションを勝って「毎日家に帰るのが楽しい」と感じている人は、水回りのスペースの充実したものを選んでいます。  料理を作るのに1人分つくるか4人分つくるかでキッチンに必要な広さが変わるわけではありません。お風呂もトイレも基本的には1人で使うもの。部屋の広さが半分だからお風呂もトイレも半分というわけにはいきません。この部分の面積を狭くすると、精神的なゆとりもなくなり使い心地の面でもマイナスになるのです。過去に企画したマンションでは、30〜40平米の1LDKですが、水回りや収納は50〜60平米のタイプに合わせ廊下を極力少なくした間取りが人気を集めています。
 また、最近はバスルームにテレビやヒーリングライト、ジェットバスやネコ足のバスタブがついていたりしますが、これは男性の発想。女性はお風呂が長いから、その間にテレビを見られるようにということなのでしょうが、ハッキリ言ってピントはずれ。見たいテレビがあれば部屋で見ます。野球中継を1日の唯一の楽しみにしているお父さんたちとは違って、お風呂は別にいつ入ってもいい。それがシングルライフのよさでもあるのです。
 それにネコ足のバスタブは、外国のホテルに泊まった時、メイドさんがお掃除をしてくれるから使用しますが、毎日自分がバスタブの下もお掃除するくらいなら、お手入れの簡単なユニットバスで十分です。
 華美な仕様よりも浴室乾燥機などがあってカビがはえにくいとか、バスタブには湯アカがつきにくい加工がされているなど、実用面の方が大切だと思います。

↑ このページの最上部へ

信用できる不動産会社の見分け方

信用できる不動産会社の見分け方 マンションを買うには不動産会社とのおつきあいはなくてはならないもの。でも、女性ひとりで不動産会社やモデルルームに行くことに抵抗を感じている人もいるかもしれません。ここでは安心できる不動産会社はどうやったら見つけられるのかポイントを整理してみましょう。

 チラシなどには「国土交通大臣(8)第123号」または「東京都知事(3)第12345号」といった宅地建物取引業者番号が記載されています。このうち、( )の中に書いてある数字は免許の更新回数をあらわしていますので、この数字が大きければ大きいほど不動産会社としての社歴が長いことになり、それだけ実績と経験があるといえます。ただ、会社が古いから安心というわけでもありません。会社の歴史が長くても、一戸建てやリゾート物件ばかりを取り扱ってきたところでは、マンションの企画・分譲にノウハウがあるとは言えません。とくにシングル女性やディンクス向けのマンションは最近になってようやく考え始めた不動産会社も多く、まだまだノウハウが少ないのが現状です。逆に新しい会社でも品質の良いマンションを分譲しているところもたくさんありますから、免許番号はあくまでひとつの目安として考え、できれば会社案内のパンフレットやホームページなどでその会社がどのようなマンションを分譲してきたのか、またはトップの考え方や企業理念を確認しておくといいでしょう。

 また、不動産会社について、マンションを企画して分譲する「事業主(売主)」と実際に販売を担当する「販売会社」は別会社であることがあります。もちろん事業主が直接販売している場合もありますが、販売会社が事業主(売主)の子会社である場合やまったく別の会社に販売を委託している場合もあります。買う側にとっては「販売会社」よりも事業主(売主)の方が重要です。引き渡しを受けたあとの保証やアフターサービス、定期点検など、最終的な責任を持つのは事業主(売主)だからです。

↑ このページの最上部へ

主導権は営業マンではなくあなたにある!

イラスト

 事業主が直接販売を行っている会社は、営業マンのマンションの説明についてもしっかりしています。販売会社を通して分譲している場合でも、きちんと販売会社の営業マンが勉強している会社は、そのマンションについてよく知っています。逆に質問しても答えをはぐらかしてはっきりと答えてくれなかったり、なにを聞いても「ちょっと待ってください」というような営業マンの会社は避けた方がいいでしょう。別の会社から応援に来ているケースも多いからです。契約を急がせたり、売り込みが強引な会社も同じです。

 信用できる営業マンとは、買う側が男性・女性、シングル・ファミリー、年収が高い・低い、貯金が多い・少ないなどの区別なく、誰に対してもきちんと説明してくれ、なおかつ資金計画やローン、税金の問題についてしっかりした知識を持っている人だと思います。たまたま自分の担当についた人が新入社員の営業マンやパートの案内係のオバサン(ハウジングアドバイザー)で、説明を聞いていても不安を感じるようなら、できればモデルルームの所長クラスや中堅以上の営業マンに同席してもらいましょう。

 さらに、あくまでも「主導権はあなたにある!」ということも忘れないように。あなたは何千万円もの買い物をする"お客さま"なのですから。営業マンはあなたの大切な"しもべ"なのだと思ってください。自分の今の状況や希望を明確に話して、素直な気持ちでマンション購入について色々と教えてくれたり便宜を図ってくれたりする営業マンを動かしていかなければ、望む通りのマンションは手に入らないのです。そしてあなたの大切な"しもべ"(営業マン)には、常に感謝と信頼の気持ちも忘れずにしてくださいね。

↑ このページの最上部へ

予算以上のモデルルームは目の毒!

 物件の情報を収集し十分に検討したら、いよいよモデルルームの見学です。ただし、何十件も見て回ることはおすすめできません。自分の希望条件に沿って絞り込んだものを見るようにしましょう。数多く見れば見るほどかえって迷ってしまい、マイナス点ばかりが目について、決めたくても決められなくなる可能性があります。

 見に行くモデルルームを選ぶうえで最も大切なことは、自分の資金計画に合ったものだけに絞ることです。3,000万円のマンションを購入する予定なのに、見るのはタダと思って5,000万円台のモデルルームを見に行ったりすると、そちらの方が広さも仕様も設備も素敵に見えてしまうはずです。結局は決められなくなったり、または、無理な資金計画を立てて高い物件を買ってしまったりします。結果、購入後に生活をかなり切り詰めたり、ローンの重圧に苦しんだりすることになりかねません。"君子危うきに近寄らず"が失敗しないためのモデルルーム見学の鉄則なのです。
 実際のモデルルーム見学は、できれば空いている平日に行って自分が納得いくまで説明してもらうようにしましょう。火曜・金曜の午後が狙い目です。土曜・日曜の午後は一番混み合うため、じっくりと時間をかけて説明を受けることはなかなかできません。また、月末はその月のノルマを達成しようとして、営業マンも必死になって売り込もうとしますので、じっくり見学してその後もあせらずに考えたいのであれば、月のはじめに行くと良いでしょう。

 まず自分の資金計画や希望条件をハッキリと営業マンに伝えることから始めます。それに合わない物件をすすめられるようであれば、断ることが必要です。そして、できれば源泉徴収票か確定申告書のコピーを持って行くといいでしょう。申し込みをする前でも銀行ローンの事前審査を受けることができますので、そのためには収入を証明するものが必要になります。事前審査を受けないうちに契約を結ぶことだけはやめましょう。

↑ このページの最上部へ

パンフレットだけじゃダメ!もらえる資料は宝の山

■渡される資料だけで満足しちゃダメ!■
もらうべき資料
パンフレット
図面集
会社案内
(事業主・施工会社・管理会社)
インフォメーションガイド
(公共・生活・ 商業施設など)
地質調査書のコピー
収納部分展開図のコピー
管理規約のコピー
長期修繕計画書のコピー
アフターサービス規準書のコピー
重要事項説明書のコピー
売買契約書のコピー
※その場で現物をもらえないものは、遠慮せずにコピーをお願いしましょう。
 モデルルームを見に行くときには、紙袋をひとつ用意しておくことも忘れずに(最近はモデルルームできれいな紙袋を頂けるケースもありますが...)。売買契約書、重要事項説明書、管理規約、長期修繕計画書、アフターサービス規準書などの資料は、通常契約時にはじめて見せられたり、その場で一通り読み上げられるだけですが、じつはこれらのなかにとても大切な情報が詰まっているのです。契約前の遅くても3日前までにコピーをもらってじっくり読み込んで、不明な点はとことん質問し、納得・理解したうえで契約日にのぞむようにしておきましょう。ほかにも収納部分の展開図や地質調査書、用途地域と地図など、モデルルームでもらえる資料はすべてコピーをもらう、ということを心掛けてください。

 何千万円ものマンションを買おうというのですから、それくらいのことはしてくれて当然。コピーを出すのを面倒がるような会社であれば、あまりいい不動産会社とはいえません。
↑ このページの最上部へ

マンションは"健康"第一!「建物構造」の基礎知識

モデルルームで室内の様子をよく見るというのは当然ですが、それ以外にチェックしなければならないことがあります。  まずマンションの設計や建築に関する第三者評価機関による「性能評価書」(取得していれば安心ということです)や地質調査書、管理規約や長期修繕計画書などです。構造にかかわる部分はマンションが建つ前にしっかり確認して安心しておきたいところです。マンションは、どれだけ丈夫で長持ちするかが一番大切なのです。

 マンションの地上部分は、人間の身体の骨にあたる鉄筋や鉄骨と、筋肉にあたるコンクリートからなっています。これらの組み合わせによりRC造(鉄筋コンクリート造)、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)、PC造(プレキャスト造)の4種類があり、分譲マンションにはRC造とSRC造が一般的に使われています。
 そして建物の建て方には「ラーメン構造」と「壁式構造」があります。ラーメン構造は柱と梁で建物全体を支える構造。主に中高層以上の建物に使われますが、マンションの高さが高くなればなるほど梁や柱が太くなり、出っ張りも大きくなってしまいます。壁式構造は壁で建物全体を支える構造で、壁はラーメン構造よりも厚く、耐震性にもすぐれています。基本的には地盤のよい5階建以下のマンションで採用されることが多く、柱や梁の出っ張りが少ないので、シングル女性が選ぶ1LDKや2LDKの間取りには向いているでしょう。ただし、リフォームするときには部屋のかたちを変えることに制限されることがあります。

 また、建物の結合部となる柱や梁、壁などを強化することによって、地震の揺れに耐えられるように建物の強度を持たせたものを「耐震構造」といいます。地震の揺れは建物全体に伝わりますが、しなってその力を逃すようになっています。一方、地震の揺れが直接建物に伝わらないようにしたものを「免震構造」といいます。1階や2階のあいだに免震装置を設置するもので建築コストも上がりますが、超高層マンションの上階に住むなら、この免震構造のマンションがおすすめです。 他に地震の揺れを抑える「制震構造」があります。

右図
「オーベル馬込iL」 間取り(2LDK)
↑ このページの最上部へ

マンションはコンクリートの品質が命

 モデルルームで室内の様子をよく見るというのは当然ですが、それ以外にチェックしなければならないことがあります。

 まずマンションの設計や建築に関する第三者評価機関による「性能評価書」(取得していない場合もあります)や地質調査書、管理規約や長期修繕計画書などです。構造にかかわる部分はマンションが建つ前にしっかり確認して安心しておきたいところです。マンションは、どれだけ丈夫で長持ちするかが一番大切なのです。
 マンションの地上部分は、人間の身体の骨にあたる鉄筋や鉄骨と、筋肉にあたるコンクリートからなっています。これらの組み合わせによりRC造(鉄筋コンクリート造)、SRS造(鉄骨鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)、PC造(プレキャスト造)の4種類があり、分譲マンションにはRC造とSRC造が一般的に使われています。

 さらに建物の建て方には「ラーメン構造」と「壁式構造」があります。ラーメン構造は柱と梁で建物の重さを支える方法。主に中高層以上の建物に使われますが、中ではタワーマンションなど高さが高い建物の階数が高い建物ほど梁や柱が太くなり、出っ張りも大きくなってしまいます。
「壁式構造」は壁で建物全体を支える工法で、壁は「ラーメン構造」よりも厚く、耐震性にもすぐれています。基本的には地盤のよいエリアで低層のマンションで採用されることが多く、柱や梁の出っ張りが少ないので、シングル女性が選ぶ1LDKや2LDKの間取りには向いているでしょう。阪神・淡路大震災建築震災調査委員会によると被災地域での「壁式鉄筋コンクリート構造」の被害は一般的に小さく、ほとんどが無被害または軽微に属する被災程度となっています。これは阪神・淡路大震災の震度7の地域についても言えることで、同地域にて被災地度判定上大破や倒壊となった建物があったのに対し、すぐ近くの「壁式鉄筋コンクリート構造」ではほとんど被害が見られないという調査結果が報告されています。

 また、建物の結合部となる柱や梁、壁などを強化することによって、地震の揺れに耐えられるように建物の強度を持たせたものを「耐震構造」といいます。地震の揺れは建物全体に伝わりますが、しなってその力を逃すようになっています。一方、地震の揺れが直接建物に伝わらないようにしたものを「免震構造」といいます。建物の中に免震装置を設置するもので、超高層のタワーマンションの上階に住むなら、この免震構造のマンションがおすすめです。

 先月、JISで認められていない「溶融スラグ」を入れた六会(むつあい)コンクリートが問題になりました。これは生コンの中に砂のかわりに一般廃棄物や汚泥を焼却処理した後に残る灰を溶かして固めたガラス質の粒を使用しているもので、六会コンクリート相模生コンクリート藤沢工場が昨年7月から今年6月にかけて生産し出荷したコンクリートが一部のマンションに使用された問題です。このコンクリートは表面がはがれる「ポップアウト」と呼ばれる現象が起き、建築基準法に違反するもので、国交省によるとこのコンクリートを使用したマンションは、現在、全て発売中止になっています。

 いずれも完成前の物件で、工事は強度確認のため中断していますが、引き渡しが大幅に遅れるため、契約者と解約する方針です。国交省は長期的な安全性を調査し対応を検討することになっていますので、しばらく様子を慎重に見守りたいと思います。

↑ このページの最上部へ

建築地の地盤はゼッタイにチェック!

▲ 地盤によって、建物の揺れがこんなに違うんです
 どんなに構造の良いマンションでも建設地の地盤や地質が悪いと元も子もありません。地盤や地質は、マンションの基礎工事や建築構造を決定する大きな要素。どんな地盤の上にあなたのマンションが建つのか、これを調べておかないと、場合に寄っては重大な事態を招きかねないのです。

 マンション全体を支える基礎工事は、支持層と呼ばれる固い地盤がGL(グランド・レベル)からどれくらいの深さにあるかによって変わってきます。マンションの基礎工事は、この支持層まで杭を打ち込む「杭基礎」と呼ばれる工法が一般的です。  この杭は、杭が長ければ長いほど安心というのは大きな間違い。杭が深く打ち込まれているということは、建物が沈んだり傾いたりしないように支えることのできる支持層が、それだけGLから深い距離にあるということですから、逆にいうと、それだけやわらかい地層が厚いということを意味しているのです。

さらに、この杭が長くなればなるほど、地震のときに揺れが大きくなります。高いハイヒールよりペタンコの運動靴のほうが、体重を支えるうえで重心も低く安定しているのと同じことです。

地表からすぐの浅いところに固い地盤がある場合、通常「直接基礎」と呼ばれる工法がとられます。地面を数メートル掘り下げてコンクリートなどで固めて直接マンションを建てる"面で支える"基礎工事です。これはGLから数メートル掘っただけで固い支持層が出てくることを意味しますから、地盤が非常に良いということです。

「杭基礎」に使われる杭の長さや本数は、建物の重量や形によって違ってきますが、最も頑丈なものは「場所打コンクリート」で、その場で鉄筋の枠を組み、コンクリートを流し込む工法です。このほか、最もよく使われるのが「既成コンクリート枠」、深く軟弱な地盤に使われるのが、円筒状の鉄鋼を使った「鉄管杭」。地震によって杭の頭部が破壊されないようにつくられたのが「鉄管コンクリート杭」となります。これらの基礎工事は、事前の地質・地盤調査や構造計算によって、工法やどの杭を使うかが決まってきます。

↑ このページの最上部へ

「地質調査書」は必ずコピーをもらおう

 構造計算にもとづいて基礎設計をするのに先立ち、建設予定地の地質調査は必ずおこなわれることになっています。その調査結果を基に、マンションの基礎工事の内容が決定されます。どんな地盤にどんな基礎工事が行われているのか、事前にできれば確認しておきましょう。
 しっかりとした不動産会社のモデルルームには、「地質調査書」を置いているケースがほとんどで、その中の<地質柱状図>というものを見せてもらってください。この図の「N値」という数値が、50以上で矢印が続いている部分が、その土地の支持層を表しています。
※N値とは63.5kgの鐘(おもり)を高さ75cmから落下させ、試験機を付けたロッドを30cm打ち込むのに必要な打撃回数のことで、数値が大きいほど固いと判断できます。

 支持層がGLより浅ければ浅いほど良い地盤です。35m以内にこの支持層(N値50以上)があれば、それは比較的良い地盤といえるでしょう。
 また、時間があれば基礎工事の様子を見せてもらうのもいいでしょう。もしも、水が出てきてポンプでくみ上げているようであれば、あまり良い地盤とは言えません。
 各地方自治体には、「土地条件図」などの地盤図のデータを保管しているので、これらの地図を閲覧して建設地の地盤の状況を確認することもできます。

↑ このページの最上部へ
元気になる!幸せマンション購入術へ >>

気になるセキュリティはしっかりチェック

 ひとり暮らしの女性にとってなによりも気をつかいたい部分がセキュリティ面。とくに最近は、ピッキング窃盗犯やストーカー犯罪が増えていますので、しっかりとしたチェックが必要です。
 まずはドアの錠前。最近は鍵と錠前の交換をしてくれる業者も多く、「あとで簡単に替えられる」と思う人もいるでしょうが、じつはマンションの錠前交換は自分の希望だけで勝手にはできないのです。
 マンションで専有部分とされるのはドアの内側の部分のみで、ドアの外側は共用部分とされています。ですから、もしも錠前を付け替えたりするためには管理組合の許可を取らなければならないし、場合によっては管理規約の変更を総会にはかる必要も出てきます。そうすると付け替えまでに何ヶ月もかかることになりかねません。
 そんなことにならないためにも、鍵と錠前ははじめから防犯効果の高いものになっているマンションが望ましいでしょう。そこでチェックすべきポイントは、1つのドアに2つ以上の錠前がついているダブルロックであること、ピッキングなどのしづらいディンプルキー(マルチシリンダーキーなどとも呼ばれています)がついていることが最低条件です。もちろん、インターホンはカメラ付きのもので、1階玄関のオートロックと、さらに各住戸の玄関でもモニターチェックできるのが望ましいでしょう。
 また、エントランスや自転車置き場、エレベーター内などの共用部分に録画機能付の防犯カメラが設置されていることもポイントです。
 最近では警備会社と連動しているマンションも増えていますが、じつは警備会社と契約しているのが共用部分と1階の住戸だけというところも多いようです。できればはじめから全住戸が警備会社と契約しているマンションが安心です。最初からマンション全体で契約した場合、費用は管理費の中から1戸あたり月1,000〜2,000円程度ですみます。
 わたしたちの「女性のための快適住まいづくり研究会」が企画協力するシングル&ディンクス女性向けマンションも、セキュリティシステムにはとくに気を配って企画提案していますが、業界全体としても、今後こうしたシステムを取り入れるところはどんどん増えていくと思います。
 無駄な費用を抑え、最小限の費用で最大限の防犯効果を得られることを考えれば、決して損のない選択だと思います。

↑ このページの最上部へ
元気になる!幸せマンション購入術へ >>

元気になる!幸せマンション購入術

著者: 小島ひろ美
出版社: アスコム
ページ数: 255P
価格: ¥1,365(税込)
増版日: 2008/1

『女性のためのマンション購入ガイド』photo

女性のためのかしこいマンション購入術講座『基礎編』
ライフスタイル・プランニング
研究会と会員が選んだ 今月のベストマンション
モデルルーム見学予約
facebook
スタッフブログ
このページのTOPへ